それは誕生日の日にだけ使える
とっておきの言葉
“今日オレ誕生日だから”
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お気に入りのビスケットをつまみに
今日１日を振り返って１人飲んでると
インターフォンが鳴った
ドアを開ければ さっきまで仕事で一緒で
めでたく今日が誕生日のコヤツにみんなんでプレゼントを渡して
何度も“おめでとう！”を言ってきたのに・・・
なんでウチに来たの？
雅「・・・どうした？なんかあった？」
カズ「別に？おじゃましまーーーすっ
」
まだ入っていいよ？なんて言ってなにのに
ニノは当たり前のように 約束でもしていたかのように部屋に入ってきた
カズ「飲んでたのー？あっオレの好きなビスケットがあるぅー」
リビングに入ると どこに座ろうか指を銜えて一瞬考えて
クッションを抱っこしてソファーを背にしてチョコンと落ち着いた
オレがさっきまで座っていた隣に
雅「それはオマエが好きなビスケットじゃなくて、オレが好きなビスケットだろぉ？」
カズ「つまみはこれで我慢してやるってゆーオレの気遣いでしょぉ？何の用意も要らないよ？だって急に来たんだしー。相葉さんもオレのビールを取ってきて 早く座りなさいよ？
今日も疲れたよねーっ
」
仕方なくニノ用にグラスと 冷蔵庫からビールを取り出して
ふと思った
そっか！
今日は誕生日だし 誰かと約束していたのに急にダメになって
暇になって寂しくなってウチに来たのかな？
ニノは人一倍寂しがりだから・・・
ニノとはもう 家族と過ごした時間より もっと長い時間を一緒に過ごしてる
メンバーであり 友達であり もはや家族だっ
そうとなればオレが祝ってやらなきゃなっ！
雅「ニノは今日 ここへ来て正解だっ！」
カズ「あ？」
雅「誕生日おめでとっ かんぱいっ！」
カズ「ありがとぉ かんぱぁぃ
」
いつも楽屋でするような どうでもいい話し
でも長く一緒にいるから
これからも一緒にいるから
だから出来る話し
ニノといるのは楽だ
誰よりオレのことを分かってくれてる人だから
誰より・・・ 多分だけどオレはオマエを分かってるつもりだっ
雅「ケーキ買って来ようか？年に１度のせっかくの日だし」
カズ「要らないですよ？誰が食うのよ？さっきスタッフさん達と一緒に食ったっしょ？スイーツ男子も程々にね
それよりさっ着替え貸してよ？リラックスしたぁぃ」
上着を脱いで飲んでるニノは
Ｔシャツに短パンだし 十分リラックス出来てる恰好なのに
何言ってるんだろう？
雅「ニノにピッタリのkids用の服なんて ウチにねーよっ(笑)」
カズ「ぶーーーーっ
今バカにしったしょっ？オレ誕生日なのにっ 今日たんじょーびっなのにっ
」
雅「たんじょーび関係ねーだろっ？えーとっ・・・ ピッタリしてるチクビの浮き出るあのTシャツどこだっけな・・・」
カズ「着ねーかんなっ そんなん着ねーかんなっ
相葉さんが今着てるよーな 柔らか素材の部屋着でいいよぉ？肌にもオレにも優しいヤツね
？」
雅「じゃあこれ・・・」
カズ「ありがとっ」
雅「ちょっと大きいと思うけど(笑)」
カズ「うっさいっいいーんだもーんっ オレダボダボしてる服好きだしーっ どーせもう寝るだけだしーーーっ
」
座ったままポイポイ脱いで ちっこいケツを持ち上げてパパっと着替えた
雅「へっ？寝る？え？なに？今日泊まってくの？」
カズ「うんっ カズナリ飲みすぎちゃったぁ
」
缶ビール２本開けただけだし・・・
酔ってもなさそーだけど
雅「・・・かまわないけど」
カズ「えへへっ 相葉さんちにお泊りーっ」
いつもはあまり表情を変えないポーカーフェイスのニノが
こうやって キャッキャッて喜んでると
オレもなんだか嬉しくなる♪
雅「嬉しそうだな？」
カズ「はっ？別にっ
？そーでもないけどっ？///////」
雅「じゃあ帰れば(笑)？」
カズ「なんだとぉーっ？オレ今日誕生日なんだぞぉ？」
雅「だから(笑)？」
カズ「誕生日だぞ？」
雅「なんだよぉ？その“斎藤さんだぞ？”みてーのはっ(笑)」
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当たり前のように オレのベッドへ滑り込んできて
オレの枕をずらして 貸してやった来客用の枕を置いて横になって
目覚ましを掛けるように指示してくる(笑)
雅「言われなくても掛けますよ？明日も仕事なんだから」
カズ「オレの誕生日の翌日くらい休みになればイイのになっ？」
雅「なんだそれ？」
カズ「掛けた？」
雅「掛けたよっ 掛けましたっ(笑)」
まだ少し話ができるように
部屋の灯りは真っ暗じゃなくて
薄暗くした
カズ「あのね？相葉さん」
雅「んーーーっ？」
自分のベッドなのに 随分端に行かされて
なんだか笑えてくる
ニノが身体の向きを変えてオレの方を向いたから
オレも左隣にいるニノの方へ身体の向きを変える
ニノの目がキラキラ潤んでて綺麗だ
でも表情はあどけなくて
やっぱかわいくて 手を伸ばして髪をポンポンしてやる
カズ「今日ね？別にね？誰かと約束していてドタキャンになったから
ここへ来たってわけじゃないんだ」
ボンヤリとしていたら
えっ？なに？どーゆーこと？
雅「・・・んっ？そーなの？」
カズ「うんっ 今日はね？相葉さんちに来ようって決めてたの」
雅「へっ？じゃあ前もってそー言ってくれたら もっと何か用意しておいたのにっ」
カズ「いいのっ 相葉さんは誕生日をはきちがえてる
」
雅「誕生日のはきちがえ？？？」
カズ「誕生日はね？プレゼントもらって ケーキ食って おめでとう！を言ってもらう日だけど
それだけじゃないんだよ？」
雅「ふぇっ？？ あと何があるの？えと・・・ オレの誕生日はいつもクリスマスが一緒だったから・・・」
頭を捻って考えてると ニノがモゾモゾ動いて オレの胸にオデコをくっつけてきた
雅「んっ？どーした？」
カズ「別に・・・」
せっかく用意した来客用の枕から 頭が落ちて
いつの間にか オレの腕を枕にして
胸にオデコをグリグリしてくる
無口になったニノ
カズ「オレ・・・ 今日たんじょーびだかんなっ」
雅「知ってる」
カズ「たんじょーびだぞっ」
雅「知ってるって」
ガバッと顔を上げたニノの頭が オレの顎に突撃しそうになる
雅「あっぶね・・・ オマエ急に頭を・・・」
カズ「オレは今日たんじょーびだから 王様なっ？」
雅「はっ？おーさま？？？」
カズ「命令するからなっ？」
ニノの顔がみるみる赤くなってきた
なんだ？
カズ「ちゅう・・・・///////」
雅「ちゅう？ねずみー？」
カズ「ちげーしっ ばかっ
///////」
そっか・・・
そーなんだニノ
そーだったとはね？
ってか 誕生日だから王様って(笑)
雅「えーーー？なんだろーーーっ？」
わざと すっとぼけてみせると
オレの胸の中にいる小くてかわいい子がプルプルと震えだした
雅「しりとりーーーーっ？ねずみ・・・・ み・・・・み・・・」
耳まで真っ赤になったニノ
もうこれ以上いじめたらかわいそうだね？
雅「わかったーっ 王様っ これですね？」
そっと触れた唇まで熱くなっていて
オレにも直ぐにうつって熱くなっていく
オレのとこへ来てくれてありがとねっ
お誕生日おめでとう！ニノっ！
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おめでとう！ニノちゃんっ
その愛くるしい姿を見る度にキュ～ンとしちゃうっ
しっかり者でずる賢こくて何でもできちゃうアナタが大好きです！
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