潤「お、結構涼しくなってる」



夜、仕事が終わって外に出て
思わずひとり言



日中あんなに暑かったのに
この変わりよう


マネに車のエアコン弱くするように言おう
アイツ暑がりだから
ガンガン強くしたがるんだよ



いつもマネが車を止めて待っている場所まで着たけど
見当たらねぇ
あれー?もう待ってますってさっき連絡きたのに


ポケットからスマホを取り出して
若干イラっとしながら
マネから連絡が入ってないか確認する



すると
スッとオレの前に見たことある車が止まった



雅「ごめんねぇ 潤くん。待たせちゃったぁ?」

は?
え?『潤くん?』『待たせちゃった?』
なに?


潤「えと・・・   相葉さん?」



雅「取り敢えず乗って?目立っちゃうから」

メイン通りじゃないから
人もまばらなのに
相葉さんはキョロキョロして
運転席から手招きする



潤「あ・・・   うん」
頭に『?』マークを浮かべたまま大人しく助手席に座るオレ




相葉さんはオレを見て
夜なのに  晴れた朝のようなキラッキラの笑顔を見せて
しゅっぱつ~と行った


走り出した車
潤「相葉さん?オレさマネと待ち合わせしていて・・・」



雅「ふふっ  それね?オレがね?断っちゃったぁ 潤くんはオレが責任持って送りまーーーすっ   って言っちゃったぁ」



潤「・・・は?」
相葉さんがちょっと媚びるような目でオレを見る



雅「なんかさぁ・・・   オレ・・・  寂しくなっちゃってぇ」


潤「・・・寂しい?」



雅「うん。そしたらね?真っ先にね?一緒にいたい~って思ったのが潤くんだったのぉ」


潤「え・・・」
運転席に座ってる相葉さんに当たる灯りが
夜だから暗いんだけど

だからこそ
相葉さんの色気が増し増しになってて
見蕩れちゃう///////

え?なに?
相葉さんはオレと一緒にいたい?


えと・・・
なんだかわかんねーけど
まぁいいけどね?
プライベートでまったり話す機会も
大人になってからグンと減ったし


2人きりで話すのはちょっと照れ臭いけど
でも相葉さんかオレとってゆーなら
オレは全然オッケーだ


潤「で?どちらに向かってらっしゃる?」


雅「ひゃっひゃっひゃっ   オレんちに向かってらっしゃるーっ」


キラキラの笑顔で正面を向いたまま
相葉さんが親指でクイックイッと後部座席を指差す

後ろを見ると
酒やらツマミやらが入っている袋が見えて
オレのテンションも上がってきた




大体どの辺りにあるマンションだとかは
聞いてはいたけど
まだ相葉さんの家には行ったことがなくて



雅「どーぞー  入って?」


潤「おじゃましまーす」



相葉さんが無造作に部屋のカギを銀の小さなトレイに入れたり
いつも座ってるであろうソファーだとか
飲むからちょっと灯り落とそうかって
Bar並に照明をしぼったり


あれれ?
なんか相葉さんの一挙一動になんかドキドキする/////
え?ドキドキ?
なんでオレが相葉さんにドキドキ?
おかしいだろ?


雅「潤くん。これ覚えてる?ビールとジンジャーエールを半々で割って飲むカクテル」


潤「覚えてるよ。懐かしいなぁー」


オレが20歳になった時
相葉さんが教えてくれた


( ’ ◇’)ビールはまだ苦いでしょ?
ジンジャーエールで割ると飲みやすいよ?


今でこそ年齢差なんて感じないけど
当時の1歳違いってゆーのは
やっぱでかかった


ノ`∀´ル別に?オレ酒つえーしっ超飲めるし!


って強がったもののやっぱビールは苦くて
ジンジャーエールで割って飲んだ


そんな若かりし頃のほろ苦い思い出の味を
相葉さんがグラスに注いでくれた


乾杯をして喉に流し込むと懐かしい味
左肩に乗った心地いい重さ



え?重さ・・・
オレの左肩に相葉さんの頭がのってる


潤「なに?一口で酔いました?」


相葉さんはオレの肩に頭を乗せたまま
やけに潤んだ目でオレを見つめた


雅「ねぇ・・・潤くん。昔みたいにさ  オレのこと名前で呼んでよ?」


いつもより甘みがかった声
名前?なんだよ今更恥ずかしいじゃん



潤「まぁー」
照れ臭いからツマミに手を伸ばしながら
顔を見ないように何でもないように


名前で呼んだら
とびきりの笑顔で相葉さんはオレに抱きついてきた