KRELL STUDIO | 禁断のKRELL

禁断のKRELL

ハイエンドオーディオやヴィンテージオーディオを語っていきます。




KRELL STUDIO 1993年 アメリカ \950,000円





非常に温度感が高く、熱く厚く情熱的なサウンドです。ガツン!と迫ってくる力感や
熱っぽいボーカルを大変クリアーかつソリッドに描き切ります。オーケストラの強奏では
思わず身を乗り出してしまう圧巻のプレイバックです!ビッグバンドJAZZでシンバルの
ガシャーン!を聴くならこのモデルです。高分解能でとても鋭くシャープな切れ味があるのに
これほどの熱い音は他にちょっと思いつきません。
銘機と評判高いWADIA PROも聴きましたが、いわゆる"冷たい音"でした。
目が覚めるような鮮明さ、音像輪郭の克明な(シッカリした)
描写力に目を見張ります。現行DACのあとでSTUDIOを聴きますと、音の描き方全然違うのが
分かります。クレル第五期の製品はマニアに強い支持を得ています。その人気の理由は80年代後半
~90年代前半の伝統のアメリカンハイエンドのクレルサウンドに加えて、音質のクリアーさ、緻密さ、
音の彫りが深く、筆圧を強めたかのような輪郭の強さの点で最も優れているからです。オーディオが
元気だったころの製品で、オーディオ評論家では三浦孝仁先生が第五期の製品を
KPS25i、Reference64(DAC)、KRC-HR、KAS2と愛用して居られました。ディスクリートで
構成された豪華なコンストラクションは現行モデルには無い物量投入型です。
「今作ったら一体いくらになるのか?」想像もできないほど
大変お金が掛かった作りです。感想を一言で申しますと「おおおおおっっ!」という感じのノリが良く
楽しいサウンドです。デジタル機器は進歩が早いとよく云われますが、クラスが違うものは何年経っても
優劣が入れ替わることはありません。「DACでこれだけ音が変わるのか!?」という驚きの体験をして
ください。今のDACにこういう音がするものはありません。他ブランドで恐縮ですが、チェロの音は
「音楽を魅力的に聴かせるということを知り尽くしたサウンド」であり、クレルの音とは、
「音楽を楽しく聴かせてくれるサウンド」だと思います。このSTUDIOは中古専門店に通い詰めて
試聴を繰り返した結果選んだモデルであり、味のある歴代クレルデジタルのDACの中でも
トップモデルのReference64を除けば、一番気に入っている(音が良い)モデルです。




製品リンク



三次元的に広がる空間表現がとても見事で微細な空気の移動までも伝える能力に
驚かされる。また、特に音が幾重にも折り重なった時に体感できる緻密な分解能は
DSP搭載のD//Aコンバーターに共通する特徴のようだ。全体のキャラクターは
クレルのアンプに共通する低域の安定した重心のピラミッドバランスであり、
モニター的というよりは音楽に没頭できるような濃厚で華やかな、
きらびやかでゴージャスな雰囲気に満ちているのが楽しい。


(STEREO SOUND 三浦孝仁)





できることなら、STUDIOを改造して外部クロック入力を取り付けたいですね。そして、ルビジウム・クロック・ジェネレーターと併用すれば・・・究極のKRELL STUDIOになるかもしれませんよ(^o^)v