・・・以下つづき  病院で


私は検査室の診察台の上でレントゲンをたくさん写されている。


「 ひどいなあ これは・・・骨盤が砕けてる・・・足がはずれてる・・・・


おっと 首の骨もだめだよ・・・ほら この手 ぐしゃぐしゃ・・・・


ひどいもんだね・・・膝も 肩も・・・全身骨折だよ・・・・」


医者が看護婦と話しながら検査している。


・・・・・・・天井からその様子を眺めている。


゛あんなにレントゲンを浴びて大丈夫なんだろうか゛


右足は付け根から不自然に曲がり 首も不自然に曲がっている。


首の骨が折れているか損傷しているのだろう。


骨盤が割れて右足は付け根からはずれているのだろう。


膝がねじれているから関節で折れているのだろう。


しかし一番ショックだったのは左手 !!!


ピアニストにとって 手は命と同じくらい大切。


子供のときから指を大切にしてきた。


遊ぶときも体操のときも バレ―ボ―ルや柔道など 突き指や


指のケガの可能性のあるものは ほとんど避けてきた。


それほど大切にしてきたこの手が 突き指どころか 手が手首の


ところで折れ曲がり 手の甲が手首に くっついてしまっているのだ !!!


・・・・「 これは無理ですね うちでは。 手の打ちようがない 」


゛おいおい それはないだろう 何とかしてよ゛


結局 大学病院に転送された。


初めて乗る救急車 サイレンが時々鳴る。


゛そこどけそこどけ 僕が通る゛


・・・・以下つづく