2011/08/19
最近、近所にラーメン屋さんが越して来て、その白熱燈の明るさによって、電信柱がぼんやりと橙色に照らされているのです。
今夜は、月の輪郭は見えるけれど霧がかかっているような、私にとっては調度良い朧月夜でした。
その二つが薄暗い細道に共に有ることで、特別切なくなるのです。
毎晩踏み切りを渡ります。ガムテープで作られた頼りない踏み切りの棒が、西武線の黄色い電車から私たちを守るとき、かたかた震えていました。
白くなった、病気の双葉が踏み切りの脇に芽を出していたのでした。
卵が好きです
卵料理は嫌いですが、卵は好きです。
白くて丸い卵は、冷蔵庫で冷やされます。
規則正しくプラスチックケースに並んだ彼等の中から手前のものをひとつ。
ひんやりと私の熱を吸い取るのと、見た目よりもずっしりと感じる質量
まるで金属みたいだなぁと感じました。
命に絶望した黄色い胎児たちはフライパンの上で花をさかせるのでした。
ただ、そっと毎日 切なくありたいです。
{誰かを尊敬し過ぎることは、自分の自由を失うことだぜ。