侑己が話し始めました。
まだ、
三年生がいた夏前の事。
帰りのバスで一緒になる二人の二年生が、
いろいろ話しかけてくれたのが
嬉しかった。
話しといっても、
学校生活とか
AKBの誰がいいとか
他愛ない話題だけど。
先輩二人のやり取りが
まるで漫才。
侑己を巻き込んで
爆笑につぐ爆笑だったそうで。
まじ、バスのお客さんには迷惑。
夏前といえば…
三年生の主将を始めとする数名が、
付属上がりをかわいがっていた頃。
特に、
集中的にかわいがられていたのが侑己。
二人の先輩は、
同じ帰り道の後輩に
声をかけただけだったのだろうけど。
先輩を見るのも嫌だったであろうときに、
話しかけてくれた先輩の言葉が、
どれだけ侑己の励ましになったことか。
今も、
帰りに一緒になるときは。
侑己を巻き込んでくれるそうです。
最近は、
学園生活の話しをしなくなったけど。
こうして話してくれるのを聞くのは、
やっぱり楽しいなぁ。