10月22日は私達の「開戦記念日」です。

13年前の今日、カツは救急車で運ばれました。
そして私の闘いが始まりました。


「闘いが始まった日」
http://katsutsun.web.fc2.com/031022.html


これは発症から4年後の2007年10月22日に、
CDのライナーノーツに書いた文章です。
この頃からもうすでに吠えてたみたいです。

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「あれだけ、何でもすぐ言いたい、したい、の人間が、これはできない、これは言えない、とグッと我慢しなくてはならないことが随分多くてかわいそうだ。」

これはオノ・ヨーコが1960年代(2人が最初に会った頃)にジョン・レノンに対して感じた、とジョンの死後に書いた文章の中にあった言葉ですが、私も今、カツに対して全く同じ事を感じています。(もちろん、状況は全く違いますが。)

どうして神様は(運命は)私達から「自由」を奪ってしまったんでしょうか。
私達は、地位や名誉なぞというモノをあまり重要とは思っていません。
カツはよく「あのね、『仕事』っていうのは生きていくのに仕方がないからするモンなんだよ。だから『仕事』の為に生きるなんてのはチャンチャラおかしな話なんだよ。」と言っていました。

もちろん人間の価値観は人それぞれですから、カツの言っている事が全て普遍的な真実とは言いませんが、少なくとも私達には共通の考えでした。
だからもし神様が(運命が)どうしても私達から何かを奪わなければならなかったのなら、そういった「私達があまり重要と考えていないモノ」にしてほしかった、そう思わずにはいられません。例えばもしそれが「住む家」だったり「仕事」だったりしても、きっと私達は笑って何とかやり過ごしていけた事でしょう。

それでも何でも、この与えられた現実から逃れる事はできません。
今、目の前にいるのは「不自由な身体の」カツです。
でもだからと言って、私達はこんな事で私達自身の生き方を変える訳にはいかないのです。それ以外の生き方はどうしても出来ないのです。

だからこそカツの「自由」を取り戻すために、私は毎日闘っています。
リハビリ病院の中で、思いっきり浮きまくりながら、こうは出来ないか、ああはならないか、とまるで口うるさい「モンスター・ペアレント」の様に動きまわっています。

脳卒中という病気の特徴上、周りの患者さん達は、それこそもう私達の両親と同じ位の年齢だったり、それ以上の方もたくさんいらっしゃったりの世界で、そういった方達は、たとえ「介護方法」や「リハビリ内容」に多少不満があったとしても、仕方がないと諦めてしまわれている場合が殆どの様に見受けられます。
しかし、それをいいことに今の行政は、どんどん弱者を切り捨てる方向に進んでいます。全く現場を知らないお役人さんが作ってしまった「リハビリ日数制限」という変な規制のせいで、悔しい思いをしている方々を私はたくさん目の当たりにしてきました。

まだはっきりと解明されていない「脳や中枢神経の可能性」についての専門的な医師でさえない役人に、どうやって回復までの日数が分かるのか、それも患者さん一人一人で症状が全て微妙に違うこの「脳の病」の治療をどうして画一的な数値で規制しようとするのか、どうして「財政が悪化している」と言いながら、1度に何千人、何万人もの人間を殺す兵器を売ったり買ったり作ったり、挙げ句の果てには賄賂をもらったり、そんな事が平気でできるのか、はっきり答えを聞かせてみろ、と声を大にして言いたいのです。

私だって「本当は世界に向かってバカヤローと叫びたい。」という気持ちで一杯なのです。

















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