負け惜しみですが…。

貴金属買取事業や占術事業のブログ、ツイッター等はちょこちょこと更新していたのですが、このブログはいつの間にか1年間も放置してしまいました。

さて、本日、弊社が昨年3月まで入居していた大通西2丁目の陶管ビルの漏水事故をめぐり、ビル側（野幌煉瓦陶管株式会社）を相手に、被害を受けた弊社が起こした裁判の判決が札幌高等裁判所より出されましたが、弊社の訴えは棄却されてしまいました。

つまり、完全敗訴です。

実は去る7月4日に札幌地方裁判所（一審）からも棄却の判決を言い渡されていたのですが、弊社が控訴し、高裁（二審）まで争っておりました。

その判決が本日言い渡されたのですが、またも棄却されてしまったのです。

高裁の判断では、一審と同じく、今回の漏水事故は偶発的なもの（管理人の水栓閉め忘れ）によるものであるから、被告（ビル側）には弊社が訴えた再発防止措置の法的義務はなく、ひいては損害賠償等の責任もないということでした。

また判決文を読むと、ずっと漏水の原因や事故後の対応等について一切の説明をせず逃げ回っていたビルオーナーについて、「説明が不十分であったとはいえない」とされていました。

この内容には、もう怒りを通り越して呆れました。

事故後、私が説明を求めても一度も顔を出さず（いつもはしょっちゅうビルの中で見かけるのに、事故後は一度も見かけなかった）、事故原因も調査中とか断言できないとかとずっとはぐらかしていたオーナーに対し、どこをどう考えたら説明が不十分でないと言えるのか。

良く言われていることですが、裁判官ってホント浮世離れしているなあと改めて思いました。

事故原因の説明はされていない（被告側の準備書面には事故原因の説明をしたとあったが、完全なウソ）、事故後何の対策も他テナントに対する注意喚起もせず、事故があったことをひた隠しにし、こちらから提案や質問をしてその回答を求めても一切回答せず逃げ回るばかり、別に金銭や莫大な費用がかかるような修繕を求めていた訳でもないのに何一つとして納得のいく対応をしなかったビルオーナーに対して、弊社の訴えには理由がないという判決…、もう、理不尽さしか感じません。

漏水の可能性のあるビルが再発防止策を講じたり万一再発してしまった場合の補償等を決めておくことを求めるのは、賃料を支払っている弊社として当然の権利であると考えておりましたが、裁判官にはその訴えが伝わらなかったようです。

弊社の退去を見計らって入居してきた同業者には皮肉を込めてお気の毒様と言わせていただきますが、もしまた同様の漏水事故が発生してしまったらいったいどうするのでしょう？

ずっと協力して下さっていた弁護士先生方も今回の判決には驚かれておりましたが、裁判官にも当たり外れがあり、一審でいわゆる外れの裁判官（賃貸人に甘い）に当たってしまったのが「良くあることではありますが、運が悪かったとしか言えないですね…。」ということでした。

一審は運が悪かったが、控訴すれば二審では逆転勝訴となったり和解を勧められたりするかもしれないとおっしゃっておりましたし、私も諸々考えた上で控訴したのですが、結局ひっくり返せませんでした。

正直なところ、納得のいく判決ではありませんが、最高裁まで争うような内容でもないですし、悔しいですがこれでこの事故に関する裁判は終了となりました。

負け惜しみですが、今回弁護士先生方のアドバイスや訂正を受けながらではあったものの、ほとんどの書類を自ら作成し、裁判所に何度も足を運び書記官の方に質問をしながら進め、裁判にも全て出席し、そもそもその前に調停も申し立てたのですがその手続き等もほぼ全て自分が行いましたので、これらの経験はとても良い勉強になったと考えております。

こんな完全な敗北を喫することは今までの人生の中であまり記憶にありませんが、敗北を味わうことにより人間的な成長をしたと、思考を切りかえました。