「食を通じて持続可能な社会をつくる」ことを目指し、8年前の2010年にオーガニックに特化した飲食店を開業した。
飲食店の営業は長続きしないと言われている中で、なんとか生き残って今がある。
もう少しだけ時をさかのぼり、2004年。
当時10代だった私は「いま、自分たちにできること」をやるために、同世代の仲間たちと環境ボランティア団体を設立した。
技術や知識が無ければ、コネやノウハウも無い。
なにもない中であるのはひとつ、情熱だけだった。
今すぐに始められることとして、街の清掃活動を始めた。
清掃活動を機に、環境問題を勉強して様々な「不都合な真実」に直面し、無力感も覚えたが、
それと同時にゴミと一緒に動き出す勇気や一緒に活動をする仲間や応援してくれる大人など、様々な宝物も拾った。
「世界はきっと、もっと良くなる。」
私が30歳になった時には、環境問題の解決への道筋は立ち、皆が実行して世界中の人たちが、精神的に豊かで環境的に持続可能な未来に生きているはずだ。と希望を持っていた。
ところが今、相変わらず世界中の何処かで紛争やテロ、飢餓などにより、いのちの危険にさらされている。
日本は、経済成長至上主義による「成長しなきゃいけない文化」にあり、社会や経済の構造が複雑に絡まり、なかなか変われないでいる。
その結果、人間の経済活動は資源やエネルギーなどの供給面と、CO2やなどの吸収面でも、地球の限界をとっくに超えてしまっている。
きれいな海の生き物たちは、人間が出した廃棄物によって住処が奪われている。
海も、森も、もう掃除したり木を植えたりするレベルでは間に合わない。
それでも、あきらめずに木を植え続け、ゴミを拾い続けている仲間がいる。
「暮らしの中にもっといのちの循環を感じ、自分を愛し認め、他者を思いやり、地球を思いやることができたら。」
それを今、私は仕事を通じて改めて、表現したい。