失敗も授業料のうち | 絵本作家あきびんごと400ぴきのねこだらけ

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ボクのおじいちゃんの口ぐせは、「これでびんごも一つ賢くなったのう。これも大切な授業料だよ。」でした。

 

ケガをしても、物を壊しても、忘れ物をしてもこうでした。「失敗した」という考えはなく、「なんでも勉強、これも大事な授業料」なのです。

 

「失敗を恐れずにやりなさい」と言われるよるも、「何もしないのが一番の失敗だよ」と言われた方が、ヤル気になれるのではないでしょうか。

 

「失敗するくらいなら、やらないほうがまし」とか、「やっても、モノにならないなら、やるだけムダ」と後ろ向きの考えの人がいます。

 

あるいは、「まだ早すぎる」とチャンスを抑え、やがて「そのうちチャンスがきたら」と願い、ついには「もう遅すぎる」と嘆いて何もしなかった言い訳の人生に終わる人もいます。

 

人生では、次から次から新しい課題がやってきます。

「やってみたいな」と少しでも思ったときが、めったにないチャンスです。それを「まあ、そのうちに」と見送っているうちに、次の課題に直面しています。

 

物事はなんでも、やってみなければわからないものです。やってみてわかるものは、「やればできる」よりも「思うように簡単にはいかない」ではないでしょうか。

 

残念なことに、人間は、思うようにいかないとがっかりしてしまう心の弱い動物です。

しかし、そこからすぐに立ち直れる前向きな人と、立ち直りにくい後ろ向きな人に分かれます。

 

私はこんなとき、「これでびんごもひとつ賢くなったのう。これも大切な授業料。よくぞ払った、太っ腹」と、今でも、おじいちゃんのかわりに自分に言い聞かせています。

 

人間はいくつになっても心が弱いままで、期待してはがっかりの人生が続きます。

 

ボクはそれを乗り越えるため、がっかりするひまを与えず、次の事業料を払ってトライするようにしてきました。

 

だから、今は後悔よりも感謝のほうが強くあります。

 

 

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