「あーーーー、腹減った」
「……俺も」
でも、もう動けない~!ご飯作るの無理~!って、くふふふふって幸せそうに笑う。
なんか買ってこようか?って言いかけて、俺も動けねぇやって、雅紀を見たら、楽しそうにくふくふ笑う。
「もうさ、こうなってくるとさ、どんなスポーツよりもハードだよね」
「マジでそのうち倒れるな」
「ねー……しょーちゃん、ご飯どうしようか……」
「出前とろうぜ」
ごろごろベッドの端っこに転がっていって、手を伸ばして床に落ちたジーパンのポケットからスマホを取り出した。
「何食べたい?」
「ピザー!パスタとチキンとサラダもー!」
「どんだけ食うんだよ」
「だってめっちゃ腹減ったもん」
どれにしようか?ってふたりで小さな画面を覗き込んで、視線が合えば、キスして笑う。
「よし、ちゅうもーん」
「何分後?」
「45分だって」
「じゃあもう無理だね」
俺の上に乗せていた腕をどけて雅紀が笑う。
「まだ足んねぇの?」
「足りてるけど、足りない」
んって、顎をあげて俺を見るから、ちゅって音を立ててキスをした。
とりあえず出前の兄ちゃんが来る前にシャワーして、服着とかねぇとなって、だるだるな身体をふたりで支えあって風呂場へ向かう。
「もう無理だからね」
「何回言うんだよ」
それでもお互いに身体を撫でて、何度も何度も唇を重ねて……
「やっべ!雅紀!Tシャツとって」
「ちょっと!しょーちゃん、それ俺の!」
雅紀に玄関出てくるなよ!って釘を刺して、さっきから何回も鳴らされているチャイムに、今出ます!って叫んで財布を取り出した。