ももクロの神学 | とにぃの備忘録

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まぁ、とにかく、なんとなく

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私はある派!





もしかしたらボクは恋してるのかもしれない
それも年端もいかない、自分の子どもたちより年下の
それもそれも、

カバのかぶりものが世界一似合う、聞きしに勝るどアホーがリーダーで(百田夏菜子 愛称か~なこぉ右上矢印
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担当マネージャーに「殺すぞ!」と顎をつかまれちゃうほど一番性格が幼い子が最年長で(高城れに 愛称れにちゃん)
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国民的アイドルキャラクターを完全に喰っちゃう可愛さながら、大の大人に猪木ばりの張り手を喰らわすみんなの妹がいて(玉井詩織 愛称しおりん)
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持った筆がもしかしたら普通サイズのものじゃないかと思えるほど小さくて、突然視界から消えると他のメンバーが途中で踏みつぶしたんじゃないかと靴の裏を確認する小さな巨人と(有安杏果 愛称ももか)
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車中でシュークリームを落としただけで涙ぐむくらい子どもなのに、他のメンバーが頼りないばっかりにMCや全体のまとめ役をまかされ、はては衣装に段ボールを着せられちゃう最年少という(佐々木彩夏 愛称あーりん)
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そう、ご存知ももいろクローバーZ

人が恋に落ちるには理由などいらないのだが、これまでの人生、すべてエクスキューズだらけのボクとしては、何でもいいから理屈が欲しい

そこで手にしたのは

安西信一著「ももクロの美学(わけのわからなさ)の秘密」

その冒頭に

「5人の少女が、5色の衣装をまとい、急展開する音楽に合わせ、全身フル稼働で歌い踊りまくる。隊列を組んだかとおもうと、フォーメーションが一転。扇子を振り回し、ステージや客席を駆け抜ける。要所要所でアクロバティックな体操、側転、過激なエビぞりジャンプ。自転車や一輪車、クレーンや宙吊りのUFOに乗り、放水銃など、飛び道具で観客を襲撃。およそ女の子らしくない大股開きやら、プロレスのまねやら。何でもアリだ。
数曲をノンストップで歌いきると、すでに汗だく。全員が大きく肩で息をつく。だがそんなにも激しく、奇想天外なパフォーマンスでありながら、少女たちは終始笑顔を崩さない。体力の極限に挑んでいるはずなのに、心から楽しそうな明るい笑顔。

<中略>
曲が終わると、深々と、長々と、今時の若者とはおもえない礼儀正しいお辞儀をする。長いアンコールの後は、観客、ときにメンバーたちも、涙でぐしゃぐしゃになる。最高にベタだが、嘘のない感動。」

ももクロを見たことのない人の「ももクロとは何ぞや」という問いかけに。これ以上ないほど簡潔で的確な回答であるが、ボクが知りたいことは次の

「かくいう私も、ももクロの魅力にいかれたひとりである。私だって50過ぎのオヤジだ。今さら少女アイドルにハマる歳でもあるまい。しかも美学芸術学などという学問を、東大で偉そうに教授している。その面子にかけて、多少の擬似芸術で感激するわけにはゆかぬ。のみならず私は、ジャズ・フルーティストとしてライブ活動を行う身でもある。小娘のJ-Popごときに降参するなど、演奏家としてのプライドからして、許されてよいはずがない。
だがしかし、駄目なのだ。いくらそう抵抗してみたところで、泣けてしまう。ももクロのライブを観ると、不覚にも涙が抑えきれなくなってしまう。繰り返し、ときには号泣する。」


ボクのこれまで音楽ブログを読んだ方ならおわかりでしょうが、いままでボクはほとんど邦楽を聴いたことがありません
例外と言えば、80年前後までの山下達郎と井上陽水くらいで、同世代でありながら、キャンディーズもピンクレディーも花の中3トリオもまともに聴いた事がありません
ジャズ(といってもメインストリームは聴かず、主にフュージョン)や、ちゃんとメロディーがあったころのブラックミュージック、ブルーアイドソウルなんかがお気に入り
なので、本書の著者と同じく、こんな子どものお遊戯なんかを聴く理由がそもそもないのだ

こまかい内容は割愛するが、本書は多岐にわたる分析と考察により、ももクロという存在(それはユニットとしての5人をあらわすのみならず、スタッフやときにファン(モノノフと自称)を含めた)の特異性と多様性を教えてくれるのだが、いまひとつピンとこない
読み進めて気付いたのだが、著者は同じジャズファンであっても、ボクとは下地が違っていた
著者はアイドルに対する造詣というか、既に免疫があったのだ
こりゃ参考にならないや
こちとらアイドルなんてさっぱりわからないんだから

無理矢理こじつければ、著者はキルケゴール「あれか、これか」のAの手記の農夫である
つまり、著者は、ももクロに辿り着いたのだろう、いわばそれは必然である
一方ボクは突然眼前にあらわれたももクロにサドンデス
これでは参考にはなっても回答にはなり得ない

もうひとつの違和感は、何がももクロをももクロたらしめたのか、逆に言えば、なぜ他のグループはももクロたりえないのか、ということに対する回答である
ボクは、理系人間の常で、仮説には実験と再現性が必要であると考える
もし再現性が認められないなら、その仮説は間違いである
もちろん事象のすべてを再現するのは困難ではあるが、ある程度の定型化が可能であれば、その道筋で追随する者が現れて当然であろう
しかしながら、ももクロがデビューして5年、Music Japanでプチブレークして3年、Zになって2年
十分模倣する期間があったにもかかわらず、ももクロは唯一無二であり続けている
生い立ちを後追いしつつあるエビ中しゃちほこなどもまだまだである

結局、ボクのエクスキューズは今日もまだ見つかっていない

しょうがない恋しちゃったんだから

というわけで、4日はこんなカッコで日産スタジアムに行ったというわけです
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ちょっとだけ自分勝手な言い訳
それほど有名じゃないかもしんないんだけど、ルートヴィヒ・ビンスワンガーというユングの弟子筋の心理学者がいる
ビンスワンガーが示す人間関係には、umwelt,mitwelt,eigenweltの3つの世界があって、より強固な人間関係はeigenweltの世界でしか構築しえない  らしい
ももクロはmitweltの世界は噂で聞く程度でよくわからないが、eigenweltの世界は様々なメディアで見知っているので、知らず知らずのうちにファンである自分たちとももクロちゃんたちとの間に共同幻想とも思える一体感が生まれている
もしかしたら、そんな幻想を楽しんでいるのかもしれない
が、それもまた恋だ








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