節電の影響もあり、最近注目を集めている扇風機。
中でももの珍しいのは、サイクロンテクノロジーでおなじみの、
ダイソンの羽根の無い扇風機ではないでしょうか?
確か、このカタチの扇風機が最初に登場したのは、
1、2年前だったと思います。
電気屋さんでふと見かけた時は、そのあまりの異質な形態に、
「なんじゃこりゃぁ~」と、
大声で叫んだものでした(心のなかでね)。
そして、値段を見て、さらに
「なんじゃこりゃぁ~」
でした。扇風機のくせに高すぎです。
そんなダイソンの扇風機、形としては、
こんな感じなのが有名ですが、長細いタイプのやつもあるんですよね。
で、この扇風機、
羽根が無い!
と謳っているじゃないですか!
でも、本当に羽根無いの?とか思いませんでした?
確かに、普通の扇風機みたいに、真ん中には羽根はありませんよ!
でもね、実際に羽根が無いかと言ったら、答えは
No!
ですよ。
だって、扇風機、つまり、扇で風を送る機械って言っちゃってるじゃないですか。
では、ドコに羽根があるの?
って思うでしょう?
答えは簡単。
下の図を見てくれれば一目瞭然です。
うん、つまり、下の筒みたいになっているところに羽根があるんですね。
ちなみにこの絵、上の絵を横から見た場合の断面図で、
僕が書きました♪
で、緑の矢印が吸い込む風、
赤の矢印が羽根によって起こされる風、
青の矢印が巻き込みによって生ずる風です。
上の丸い部分は、中が空洞になっていて、その一部にスリットが設けられて
いるんですね。
そうすると、下の筒部分で起こされた風が上のワッカの空洞に送り込まれ、
スリットから勢い良く噴出すという原理です。
そして、流体というのは、流れの速いところ、つまり、
圧力の低いところに引き付けられる性質があるため、
ワッカの周りの空気がワッカの内外から噴出空気(赤矢印)に引き寄せられるのです。
これにより、ワッカから送られて来ると感じられる空気は、
実際に羽根で起こされた空気の流れよりも数倍大きなものとなるのです。
ちなみに、ワッカからの空気の噴出口を小さなスリットとすることで、
空気の噴出速度を上げて、空気の巻き込み量を上げているところもポイントですね。
さぁ、この原理を応用すれば、
羽根の無いウチワとかもできるかも!?
無理か・・・