14年前の早朝、徹夜明け、エンジニアがバグを取り除くためにひたすらプログラマに指示を出し続けているのを呆然となにもできずにみていた。

プレスリリースのメールが流れる時間になるけど、まだ公開できない。

シャンパンを買って用意してきてくれているが、そんな雰囲気ではない。

ひたすらカタカタとなるキーボードとエンターキーの音が、かたずをのみながらまっている空間に静かに響いていた。

もう今となっては、記憶も定かではないが、間に合ってなかった。それでも、もういい加減まずいよねとなって、バグは治りきらないけど、出来るところまではやったという感じでエンジニアがOKをだしたので、そこからリリースすることに。

その日の午前中は、もうそれ以降よく覚えてない。

ただ、そこからひたすら地獄のような日々が待ち受けていたのは今でもよく覚えている。それから14年たった今、累計24億記事ものブログ記事が書かれているというのはホント驚きだ。

アメーバブログの成功は、タレントに力を入れ始めていたアメブロの成功とライブドア事件によるライブドア離れが同時期に起こったことが大きいので、1ディレクターの自分がどれだけ何を貢献出来たのかわからないが、当時は高機能で複雑だったライブドアブログとは別の路線、別のターゲットを目指す方向でUIを作っていたことは確かだ。それが、最終的に幅広い層に気軽にブログを書いてもらえる事に繋がっていったとは思う。


『一番初期のアメブロのエディタのスクリーンショット』

アメーバブログが続いたことの裏には、多くの利用者のドラマがあり、開発者やクリエーターのドラマがあった。特に初期の頃は障害も多く大変だったし、使い勝手もなにもかも課題があった。今考えると信じられないが、ランキング用のhtmlファイルを更新したら、ピーク帯に高負荷になりサービスダウンする有様だった。そんなところから改善を続け、多く人が関わり、心血を注ぎ、努力と時間をつぎ込んだ結果14年という歳月で、24億記事という件数なんだと思う。

長く生き残るサービースというのは、何がしかの価値を提供できていなければ続かない。アメーバブログを書く人のなかからは、本当に成功する人が多数出てきて、ブログを書くことで本当に人生をかえていたし、そういった成功は、商業的な成功だけにはとどまらなかった。時にはこころの支えになるような場合もあった。アメーバブログは本当にブログを書き続けることで人生に多くの変化を生み出した人たちがいたからこそ続いてきたんだと思う。

私自身にとっては、そういった価値のあるサービスづくりに携わる事が出来たことが、長い年月を超えて振り返ったときに、ああ、本当にやってよかったなと思える。今はその感覚があること本当に嬉しい。その感覚や経験があるから、今もそういう事を新たなフィールドで再びつくる事が私の目標になっている。

アメーバブログ14周年おめでとう。



乙女のトキメキアメブロがはじまった14年前、あなたは何をしてた?ニコニコ

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