TAF(東京国際アニメフェア)とACE(アニメコンテンツエキスポ)に分かれてから4年。再び合流して開催されたAnime Japan2014が2日間の日程を終えました。私も昨日足を運びましたが、非常に盛り上がっていました。年配のファンは勿論ですが、未成年のファンや外国人の方も多く見かけました。ファンの裾野が広がっているのだろうかと思っていたのですが、実際は家族連れや子どもさんの姿は殆どありませんでした。



 私はTAFとACEの合流はすべきではないと考えていました。理由は結局熱心なファン以外が集まらず、結局ニッチビジネスを続けていく内輪だけが盛り上がるイベントであるACEの要素が強くなり、浅く広くアニメの魅力を広げてきたTAFの魅力がなくなってしまうと思ったから。ACEを否定するのではなく、2つのイベントの分割が上手く行っていると考えていたから合流には違和感を感じていたのです。



 実際、ブシロードやアニプレックスやシャフトやTYPE-MOONなどの人気ブースには長蛇の列が出来盛り上がっている反面、子供向け作品を扱っているブースや地方紹介のブースや専門学校のブースなどは閑散としている後継が見受けられました。子ども向けに行ったはずのイベントであっても、集まったのはコアなアニメファンばかりという事だと思いました。実際、昨日の入場者数の数字を使って分析してみたいと思います。


初日の入場者数

TAF2013

3月23日(土):4万1427人


ACE2013

3月30日(土):3万5341人


Anime Japan2014

3月22日(土):5万9630人



 AJの入場者数は59000人ほどで同時期のTAFと比較すると18000人ほど入場者数が増加しています。ビジネスデーが無くなった事を考えると非常にいい傾向となったのですが、私はACEに足を運んだ人が行き易いから増えたという感じがするのです。つまり、オタク・腐女子層に特化したイベントが中心で、一般層を呼び込めなかったというのが入場者数にも表れているのかもしれません。



 よりコアなオタク・腐女子層に特化ニッチビジネス。それがさらに印象付けられたAnime Japanですが、今後もこの流れが続いていくのでしょうか?私はこの流れは変えられず、ニコ動などによって新たにファンになった人が10年ぐらいは引っ張っていくと思います。進撃の巨人ではないですが、ウォールオタク的な巨大な壁の中で小さくまとまったビジネスを展開する。ラブライブも艦これも壁の中だけが盛り上がっている。そんな世界が・・・・



 徐々に小さくなってネットだけが異様に盛り上がり、一般世界とは隔離されていく。今回のイベントも子ども向けだったらキャラクターショーとかの方が良いと思ったのですが、開催されたのは声優のトークショーが中心。私のような人間は興味を示すでしょうが、一般の方や家族連れなどはもう戻ってくるのは難しいでしょう。これがアニメ業界の現実だと改めて思ったのですが、もう戻れない。今後も細々とやっていくと思いました。