2013年に発表されたアニメのBlu-Ray・DVDの発売がほぼ終了し、昨年の売上ランキングが出揃いました。今回は昨年のヒット作品の傾向をランキングを用いて分析してみたいと思います。その前に2014年の冬アニメの販売が始まったので、そちらについて紹介します。冬アニメは全体的に盛り上がっておらず、厳しい結果になる事は予想出来ていました。実際、非常に厳しい結果がアニメ関係者に突きつけられました。




2014年冬期放送開始TVアニメ 累計平均ランキング
*6,362 01/06 未確認で進行形
*6,255 01/07 中二病でも恋がしたい!戀
*5,080 01/07 咲-Saki- 全国編
*4,095 01/06 生徒会役員共*
*2,901 01/06 そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-
*2,768 01/07 世界征服~謀略のズヴィズダー~
*2,555 01/06 桜Trick




 本命候補だった中二病でも恋がしたい!戀が、第1期と比較して半分以下の売上である6255枚となり大惨敗。イベント先行チケット販売権が付いた未確認で進行形の売上をも下回る結果となりました。京アニは元来得意としていた萌系作品でまたも惨敗。第2期は咲もそうですがどうしても下がってしまいますが、ここまで下がるとは思いませんでした。映画も伸びませんでしたし、京アニはやはり女性向け作品であるFreeを中心に進めていくはずです。続いて昨年の売上ランキングの分析です。



2013年アニメ売上ランキング(10000本以上)

(春) 51,688 進撃の巨人 (8巻/9巻)

(夏) 42,914 <物語>シリーズ セカンドシーズン (5巻/12巻)
(春) 33,520 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%
(冬) 29,194 ラブライブ!
(夏) 29,018 Free!
(秋) 19,440 黒子のバスケ 2nd SEASON (2巻/9巻)
(秋) 18,225 IS <インフィニット・ストラトス> 2 (4巻/7巻)
(春) 16,574 とある科学の超電磁砲S
(春) 15,783 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。
(秋) 13,433 蒼き鋼のアルペジオ -ARS NOVA- (2巻/6巻)
(春) 11,511 はたらく魔王さま!
(秋) 10,400 キルラキル (2巻/9巻)
(秋) 10,182 リトルバスターズ! ~Refrain~ (2巻/7巻)



 安定株の物語シリーズを破り年間売上1位に輝いたのは、昨年大ブームを巻き起こした進撃の巨人でした。平均売上50000本を超えるのは、化物語・偽物語・魔法少女まどか☆マギカ・Fate/Zeroの1stシーズンに続いて5作品目となります。マンガ原作作品では、2009年のけいおん!を超えて堂々のトップです。これは巨人の恐ろしさを見事なまでに表現した作画と声優陣の気合の入った演技。読めないストーリー展開がはまった結果だと思います。紅白出場や実写映画化など進撃の巨人は、今後も更なる進撃が予想されます。



 2位は売れるのが確実だと思われた物語シリーズ2ndシーズンですが、化物語と比較すると30000本以上の売上ダウンです。視聴者から飽きられてしまったと思われても仕方ない。5月末から始まる花物語は苦戦が予想されます。一方、売上を急激に伸ばしたのが、うたプリ2期とFree!どちらも女性向け作品です。Free!はあざといまでに女性ファンの心を射止める演出とキャスティングがはまりました。うたプリはゲーム原作でしたが、ゲームよりもアニメで人気に火が付き売上を大きく伸ばしました。



 1期の売上が17000枚だったので約二倍の売上。第2期は下がる事が殆どですが、これは元々のファンとアニメからのファンが融合した形です。プリンセスが集まった横浜のイベントは大盛況で、今後もうたプリ人気は継続しそうです。同じアイドル作品としてはラブライブの成功も忘れてはいけません。2010年8月にプロジェクトが始まって以来、徐々にファンを増やしていった結果、満を持してのアニメ化となりましたが、面白かったのが9人でのアイドル活動ではなくμ's結成までを中心に描いた点です。



 キャラクターの内面を丁寧に描き、ファンの共感を呼び人気が爆発しました。私は人間の内面をしっかり描く事が、感情移入させ作品の面白さを引き立てると考えていましたが、私も全く興味なかったのがすっかりはまってしまいました。ラブライバーは中高生から大人の男性まで広がり、女性ファンも獲得しています。4月から始まる第2期は、間違いなく注目度No1の作品になると思うので、ライブチケット争奪戦も重なり更なる売上アップは濃厚でしょう。



 その他気になるところでは、俺妹・超電磁砲・ISなどの過去のヒット作品の続編が放送されましたが、こちらは1期の人気を超える事が出来ませんでした。やはり、それ以上に注目される作品の登場と時間の経過が非常に痛かった。原作作品が1期を超えるのは本当に至難の業で、最初に注目度が高いと厳しい事を改めて痛感しました。アルペジオやはたらく魔王さま・キルラキルなどのダークホースも健闘しましたが、全体的には売れている作品と売れない作品の差が大きかった1年だと思いました。


2012年アニメ売上ランキング(10000本以上)
(冬) 60,580 偽物語
(春) 45,804 Fate/Zero 2ndシーズン
(夏) 35,729 ソードアート・オンライン
(秋) 35,235 ガールズ&パンツァー
(春) 24,459 黒子のバスケ
(夏) 20,881 境界線上のホライゾンII
(秋) 19,676 ジョジョの奇妙な冒険
(秋) 15,466 中二病でも恋がしたい!
(秋) 10,784 To LOVEる -とらぶる- ダークネス
(冬) 10,622 妖狐×僕SS
(秋) 10,303 リトルバスターズ!