「時の光の中へ」(文芸春秋発行)という本を読みました。
劇団四季の主宰者、浅利慶太氏の自伝です。
四季のミュージカルで見たのは「ライオンキング」だけで、ミュージカルに関しては私は素人です。
それでも結構、興味深かったです。
東京都知事の石原慎太郎が劇団四季の創設者の一人だっとは知りませんでした。
彼以外にも、今をときめく有名人や政界、財界、芸能界に大きな足跡を残した著名人が次々に登場して退屈させません。
また政治家との関係や外国との折衝の舞台裏など、彼しか知らないようなトリビアがたくさんあって、とても勉強になりました。
演劇の舞台から見た一つの戦後史になっています。
それにしても学生時代にあのような劇団を創設してそれを育てることをライフワークにできるなんて本当に恵まれた人です。
第二次世界大戦後の混沌とした雰囲気の中で、若くても才能とやる気さえあれば周囲は認めてくれたのでしょう。
閉塞感の漂う現代とはかなり空気が違うような気がします。

機会があれば、劇団四季の舞台をまた見に行こうと思います。