夢の舞台①から
メンバー全員の意思を確認し、予選会に向けてミーティングをひらいた。
前回の反省を挙げていったが、
一番の問題は、やはり選曲だった。
そこで、ひでぶーが長年推していた松崎しげるさんの「愛のメモリー」を取り入れることにした。
編曲は、吹奏楽部などで培った知識を活かしえっさんが担当した。
細かい所の意見は、やなぎが提案し、それを取り入れていく。
そして、その高い要求にも見事に応えるよこちゃん。
バンビは、この4年間いろいろとあったが、少しずつでも確実に成長していた。
何より、グループの中での自分の役割、ポジションが見えてきていた。
自分は、リーダー…というか雑用笑
練習のスケジュールを合わせ、練習場所の確保に奔走した。
今まで練習は講堂下の駐車場でやってきたが、よく響くため細かいズレに鈍感になる。
そこで、ピアノのある場所での練習することにした。
しかし、大学内でピアノが確認できたところは3ヶ所。
今は無きS101、本部棟の402。
そして、音楽室。
自分は、練習開始の30分前に来て、この3ヶ所を回り確保していた。
肩書きはリーダーであるが、人前に立つことが苦手で
自分でも、とてもリーダーの器だとは思えない。
でも、バンビのメンバー1人ひとりは、凄い才能の持ち主だ。
だから、自分がまとめるのではなく
メンバーが最も力が出せる環境を整えること。
グループが上手くいっているときは、一番後ろで見守っていけばいい。
上手くいかないとき、何か問題が発生したときは、一番前で行動し責任をとればいい。
それが、リーダーを任されたときからの信念だった。
あとは、どこまでもメンバーのことを信じること。
…まぁ長くなりそうなのでここまでにします。
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「愛のメモリー」はバンビのスタイルに合った曲で、順調だった。
しかし、いくつか問題もあった。
一つは、90秒に納まらないこと。
(ハモネプでは1曲90秒程度の制限がある)
もう一つが、高い音程のため、やーさんのスタミナがもたないこと。
考えに考えて出た案が
①最後のサビをコーラスが歌い、②その後にあったフェイクの部分と一緒に歌うこと。
(①やーさんの負担が減る、②時間が90秒に納まる。)
これによって、2つの問題が解消され、曲のインパクトも強くなった。
勝負曲「愛のメモリー」をひっさげて
予選のあるフジテレビへと向かった。
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