息子達の進学前の打ち合わせ、理系学部進学の場合は、何かと打ち合わせが大変です。
我が家は高校1年の夏休みからはじめました。
私と息子(片方)は出身高校が同じで、共に理系クラスだったので、高校1年の1学期の成績と普段の様子で、受かりそうな大学が大体、予想がつきました。
中期と後期は即決定、前期も現役なら、この大学、一浪でこの大学と大体めぼしを付け、大学回りをしました。
重症ちゃんの小学校入学前打ち合わせもそうですが、月1回打ち合わせで6回ぐらい話し合いするのが、一番良いような感じです。
我が家は軽症ちゃんですが、化学系に進学するので、大学側も戸惑うようで(若干、1校は余裕でしたいのしし)、多くの大学が年単位での調整が必要だったようです。
しかし、小学校と異なり、大学の場合は、大学内で話し合いを重ね、受験生と保護者はひたすら待たされるばかりでした。
余り資料も出回っていないし、大学での受け入れ例も、息子より重症の方の例が多く、反応する物質も異なります。
どうも、いろいろ勘違いしているような感じがしますが、こちらが話をする機会が殆どなく、ひたすら待たされることが多かったです。
もちろん、最初はあっさり断るに等しいような言われ方をすることが多く、こちらの考えを伝えることすら難しかったです。
いろいろ考えて、詳しい資料を作成し、断られる前に詳しい資料を、まずは読んで貰って、軽症であることや、化学の実験が安全にできることを理解して貰いました。
教養課程で対応するのは、国立大学の場合、義務です。
専門課程の実験や卒研(これは選べるから殆どの場合、大丈夫です。)を「過重な負担」なしで対応さえできれば受け入れて貰えます。
しかし、大学の場合、保護者の話より、他大学の事故例を調べる方に重きを置き過ぎるように感じました。
また、保護者の言ったことを、そのまま受け止めてくれない大学も多かったです。
在籍校の担任に聞いて欲しいと言っても、聞いたのは1校だけだと思います。
ひょっとしたら、もう1校は、こっそり聞いていたかもと思うことはあります。
一番、入りやすい大学の受け入れ可否が解らないのが、一番やきもきしました。
受け入れ校の難易度に勉強量を合わせるからです。
理解して貰えなかったのが、慢性有機リン中毒からの化学物質過敏症ということです。
一番、低濃度で反応し、避けにく物質はリン酸トリエステル(主にコリンエステラーゼ阻害作用のあるもの)です。
酢酸エチル等にも反応しますが、これは塗りたての水性塗料や接着剤の使用、貼って年数の浅い壁紙、カーペットとかなければ、反応する機会はありません。
有機リン系殺虫剤、除草剤、床ワックス、PCの難燃剤等のリン酸トリエステルをきっちり避ければ、後は校舎が新築でなければ、過重でない負担で充分対応可能なのです。
しかし、入学後の専門の実験や実習の可否を保護者が判断できないと受け入れない学科も多いです。
薬学部や化学系のように、有機合成の実験がある場合もありますし、電気系や機械系、バイオ系でも薬品を使ったり、機械油やオゾン等、刺激のある物質を吸い込む実験がある場合もあります。
親はひたすら大学に試されます。
試されたらまだ良い方です。女で、現在、専業主婦なので、試すまでもなく不可を喰らうことも多かったです。
大学を訪れても、最初のうちは判断能力のない保護者扱いで、なかなか理解して貰えません。
何回も何回も足を運ばねば理解はして貰えませんでした。
人を説得する、人に理解して貰うことは、本当に難しいことだと思いましたし、話を聞いて貰うために、各大学に自分の学歴や学科、勤務歴等も話をせざるを得ず、それはそれで嫌でした。
出身大学に良い印象を持つ教員もいますが、マイナスの印象を持つ教員もいるからです。
医学部、薬学部、化学系進学は、親も試されるので、その点でも心が折れそうになることはありました。
慢性有機リン中毒ですから、農学部や農学部に似た学科のある大学へ進学した場合、教養課程や自分の受験する学部と農場が近いと、農学部にいろいろ負担(連絡や散布曜日の変更等)をかけることになりますし、研究の都合上、農薬を変えられない場合も多いと思います。
最初はそれが、農学部のない方の大学に解って貰えませんでした。
〇〇大学へ行かれては?と教授に言われて、そこ、一番、農薬散布量が多い大学なのに、と思うことも多かったです。