患者会を縮小する時、どうしても削除になる方とならない方の理由に納得が行かない方が出て来ます。
いろいろなファクターがありますが、今回は、私が、この数年、振り回された上に患者の一部から恨まれたりする原因となった、イソシアネート問題について書きます。
化学物質過敏症患者さんの中には、歯科医師、薬剤師等の理系の専門職の方も多いです。かなり化学寄りの専攻の理工系の方もおられます。
ポリウレタン製マイクロカプセルの問題が出て来た時、ポリウレタンは高分子化合物ですから、高分子化学の基礎的な知識がないと理解できません。
考えてみて下さい。子どもの頃から、身の回りにはポリウレタンはそこかしこにありました。
でも、健康を損なう人はそういう工場で働いている人を除けばいませんでした。
なぜ、大丈夫なポリウレタンと健康被害が出るポリウレタンがあるのでしょうか?
それは、高分子化学の基礎知識と、ポリウレタンの合成と分解の知識がどうしても必要になります。
話を元に戻して、
医師、歯科医師、薬剤師は有機化学は履修しますが、高分子化学は履修しません。
化学寄りの理工系が専攻の患者さんもおられますが、高分子合成を大学で単位を取得して卒業した患者さんはおらず、非公開グループやメールでかなりの問い合わせが私、一人に集中しました。
しかし、一部の患者さんは、先に耳に入った(煽る系の)解り易いが正確さを欠く知識をなかなか書き換えることができません。
私は理系科目は苦手だからと言う人もいますが、文系でも解る人は、矛盾点が解ります。
なんとなく、整合性がしっくり来ない、解り難い、なんかオカシイけど、正しくはどう説明したら良いか解らないという方は、何人かおられました。
高分子化学は高分子科学とも書かれます。
化学的な要素もありますが、高分子物性として化学とはちょっと離れた科学的な要素もあります。
その単一の化合物の毒性だけで、性質を判断できない部分があり、説明が非常に難しいです。
裁判所で「YESかNOで答えて下さい」と言われるように、ポリウレタン製品に関しても、多くの患者さんから、「安全か安全でないかで答えて下さい。」「一行で説明して下さい。」と言われました。
基礎から、地道に高分子化学を1年以上かけて履修して来たが故に、非常に一部の反感を買い、今回の削除にまで影響が出ています。
その、ポリウレタンに関して先に煽った方の知識を正確な知識に再認識して貰いたいものの、ある程度基礎から、じっくり話を聞いてくれる人は殆どおらず、途方に暮れることになりました。
丁度、息子が理系学部大学受験で頻繁に大学に訪れて、大学も頻繁にSNSをチェックしている頃です。
床ワックスのような高分子化合物についても、大学で話合うことも多かった頃です。
人の感情のために化学的な知識を捻じ曲げることはできません。
そういう観点から、うちの患者会が合わない方もいます。
そもそも、何故、他府県から、奈良県のローカルな患者会に入って来るのでしょう。
理系の専門家が多いからではないでしょうか?
うちは、奈良県ローカルもありますが、化学、電磁気学に強い、シックスクール問題に強いという、ある程度の専門性を絞って活動して行きたいと思います。
余りにも、手広くはできないのです。
ご了承願います。