$Belle sorelle

著者さげさかのりこさんの母と娘のエチュードを読みました。

不安定なフリーランスのお仕事の母が
シングルで子育てするお話です。

その不安定っぷりといったら、今月の収入9500円かと思ったら、
翌月は無収入といった具合。

そんなのも驚かないくらいな不安定さだそう。

そんな中、都会での生活に母も子も息苦しくなり、
自然いっぱいの静岡で築97年の古民家を再生し生きていこうと挑みます。

古民家再生も今流行のそれとは違って、必要最低限のところだけお願いして、
後は資金がないから自分で、
なんとかしないと冬なんて寒くて生きていけないといった感じ。

でも、母と娘は徐々に元気を、生きる力を取り戻していく様は
読んでいて不思議な解放感につつまれます。

そして、女子ならではの生態にも本では触れています。

はぶりっこ
小学校の群れ

のりこさんの娘ハナちゃんは、
保育園でも「はぶりっこ」を経験。
小学校では更に「群れ」に入れてもらえなくなります。

実は、うちの娘もちょうど同じようなことをただいま5歳ながらに経験中なんですよ…。

だからこそ、本文中の

「私がたわいもないと思う話ほど、注意深く聞いてやらないといけない。
 ある日、そう思った。」


 (中略)

「私がたわいないと感じる話であればあるほど、それをわざわざ持ち出してくる
 背景には、何か大事なことを孕んでいるように思われた」


ここには深く共感してしまうのです。

貧乏だけど、
なぜか常に「旬のごちそう」を食べる豊かな日々を手に入れたという
さげさかさん。

さげさかさん親子の幸せの形が見えて、
心を潤してくれる1冊でしたドキドキ