修業先から系列店まで1時間余りかけて歩いていた吾輩にでしたが、お店の電動自転車をお借りすることになりました。

これに依って自分の機動力がグッとアップしたわけです。


深夜でも気軽にコンビニに行けたり、休み時間に洗濯に行ったりも出来るようになりました。


しかし、この電動自転車の一番の想い出はほろ苦いものとなりました。

いや、はっきり苦い想い出です。


修業に出向くにあたり酒絶ちをしていましたがそれも二ヶ月半で、お付き合いを名目にまた飲み始めました。

吾輩の酒の悪いところは、酔ったら羽目を外すのが正統派の飲み方だと思っているところなんですよね。

「そうじゃなきゃ、何のために飲んでるんだ」

 とまで思うわけです。

 

たまたまお客さんで

「修業の時間が済んだら飲みましょうよ、幾らでも払いますよ」

と言ってくれる方がいて、売り上げをあげるために日本酒をパカパカ飲んだわけです。

一緒に飲んだ方に迷惑さえ掛けなければ、そのあと裏で潰れようがしょうがないですからね。


本当に大人の考えではないですよね。



お借りした電動自転車に乗って何とか店を出たものの、そこからの記憶がまったくありませんでした。

次に気が付いたのは雨降る中を路肩に座って爆睡してるところを巡回の警察官に

「大丈夫ですか」

と声を掛けられた時でした。


どなか親切な方が通報してくれたのかも知れません。


警察官の方にはそれなりにちゃんと対応したと思います。


ところが周りに 自転車が見当たらないんです。

でも酔っぱらているので(言い訳①)

「とりあえず今夜は歩いて帰ろう」

と即決しました。

当然次の日に自転車がないということになり、遺失物として届けを出しましたが全く音沙汰がありません。

お店の大将には

「すいません、かなり飲んでしまったので(言い訳②)」

そう言って報告しました。


結局自転車は酔い潰れた現場近くの家でとっておいてくれてました。

板長と謝りに行くと

「酔っぱらいが奇声を発しているから見に行ったら、雨の中でゲロまみれだった」

と言われ、とりあえず自転車は預かるからと告知もしてくれたそうです。



全く覚えてない…


救いだったのは、その方に対して横暴な態度はとっていなかったことです。



酔って奇声を発する…

いかにも吾輩がやりそうなことなんですよ。 



そしてまた断酒の生活に入りました。


当然ですよね。





はい、左様なり♪