ある日平塚の系列店で修業をしていると、船釣りから帰って来たお客様が魚をクーラーボックスごとくれました。
すると社長が
「清志さん、捌いてみんなに振る舞って下さい」
と言ってくれたのです。
半年間みなさんと修業をさせて頂いていましたが、まさか自分が捌いたお魚を食べて貰える日があるとは思いもしませんでした。
またその日は包丁を使う予定が無かったので持ち合わせておらず、家庭用の包丁で捌けたのもまた心地好かったわけです。
まるで家族に振る舞うような気持ちで楽しく裁くことが出来て、もうこんな経験はないだろうと思うと本当にいい思い出になりました。
そしてこの気持ちは、将来自分で食堂を開いた時にも忘れてはいけないことでもあると感じもしました。
それはプロであるとかないとか以前に…
料理をするということに対してあるべき心構えというか、気持ちの在り方なのでしょう。
身近な方々に振る舞う時の
「喜んで貰いたい」
という気持ち…
大事ですね。
常にそういう気持ちで調理場に立ちます。
はい、左様なり♪