修業初日の朝にお店に行くと板長が
「調度、俺が使ってない胴長があるから」
と、ぶら下げてあった胴長を 吾輩の脚の長さに合わせてハサミで切り出しました。
「そんな躊躇いなくチョキチョキと…」
と、有難いよりも申し訳ない気持ちになりました。
″大胆な人″
それが吾輩にとっての板長のへの第一印象です。
この胴長は半年間毎日使わせて頂いて…
修業が明けた暁に荷物に入れて、今種子島にあります。
ボロボロになるまで、いやなってからも吾輩はこの胴長で板場に立つと思います。
板長には本当に様々なことを教えて頂きました、半年間は尊い日々でした。
それは簡単に「魚への想い」と表現出来るのでしょうが、一挙手一投足からそれを感じさせてくれたことに感謝しております。
吾輩如きの鈍い人間にもしっかり伝わりまし
た、そのイズムをこの胴長と共に種子島で非力ながら受け継がせて頂きます。
はい、左様なり♪