熱海、玄岳(クロダケ)ハイキング
の記事に触発され、
緊急事態宣言発令ぎりぎり前、
今年3月後半に登ってきたお山の話を。
「登山」と言っても、「ハイキング」レベルのものが私は多いのだが、
かりにも「〇〇山」とか「△△岳」などと山の名前がついているところは、
「丘」でもなし。「山」と思って、私は「登山」のひとつに数えている。
で、この春登ったのは、伊豆半島の熱海にある玄岳(クロダケ)。
標高798m。高尾山よりちょっと高いだけだけど、「岳」である。
熱海駅前のバスターミナルから、バスで20分ほど。
「ひばりが丘」行きバスで、「玄岳ハイクコース入り口」で下車。
……なのだが、
我々はうっかり降りそびれて、先のひばりが丘まで乗って行ってしまった。
で、ハイクコース入り口まで戻って、いよいよ登山(ハイキング)スタートとなった。
この日、コロナがやばいというムードがむんむんしていた頃、
でも、まだ多少外出してもいいかな? 気をつければ大丈夫かな?って頃だったのだが、
3月の連休も終わって静まり返っているかと思いきや、
熱海までの電車は遅延が発生して密!密!密!
熱海に着いたら着いたで、やたら若者がわらわら集まっていた。
世の若者たちは丁度春休みで、カップルやらグループやらで遊びに来ているようで。
人気のお店には長蛇の列ができていた。
が、黒岳に入山したのは、我々の他ひとグループだけのようであった。
ほどよく整備された道、木漏れ日の中を歩く。傾斜はさほど急ではない。
ところどころに立札があり、それぞれにメッセージが。
ところどころに標識があるので登りやすいのだが、
ちょっと最初の方で道がわかれていてわかりにくいところには
なんの表示もなかった……。
(まぁ、どちらをとっても先で合流してたのだが)
分かれ道にこそちょっと表示がほしいなぁ。
竹が多かった。倒れている竹も多かった。
「緑の風は心の詩」
こういうのがあると、次は何が出てくるかな?って楽しみになっちゃう。
途中道路をまたぐ橋もあって、「山の中」という感じはちょっと薄いけど……。
新緑の美しさに心行くまで触れることができて、気持ちがいい。
新芽ってどうしてこんなに柔らか気で可愛いんでしょう。
「緑のシャワーでリフレッシュ
身も心も元気じるし
帰る時 私は新品です!」
玄岳ハイキングコースを整備した人々の気持ちが伝わってくるね。
大分登ってきたころ、海が見えた! 相模湾なのか、駿河湾なのか? 知らんけど。
そして、頂上に着くと、富士山が、どーん!
ものの本には「玄岳、標高798m」とあるけれど、
頂上の看板には「海抜799.2m」と。
「海抜」と「標高」って、どう違うの? とまたもや無知な自分を発見!
後日ググったら、「標高」は「東京湾の平均海面を0mとし」、
海抜は「近隣の海面を0mとして、そこからの高さを測ったもの」だと。
つまり、玄岳頂上の「海抜」は相模湾か駿河湾の海面を0として測っているわけだ。
ご当地としては、数字の大きい方を表示したいから、かなぁ?
標高で統一してくれた方がわかりやすいのだけど……。
とにかく、玄岳の頂上からの富士山はど~ん!と見えて、
高尾山からよりも随分大きく見える感じ。
狭い頂上で、密にならないように気をつけながら弁当を食べる。
山仲間さんがもってきてくれる漬物やら果物やらはいつも絶品なのだ。
が、なかなかの強風の中、あれこれ飛ばされないように気をつけながら食べたので
あまり食べた気がせず。とにかく口に放り込む。
でも、やっぱり美味い!
山で食べるものって、たとえ土砂降りや強風の中で食べるはめになって、食べた気がしないようなときでも、
やっぱり美味い! って思えちゃうんじゃないかな。
帰りは池のあるコースもあったのだが、ちょっと余計に時間がかかるので、ピストンで帰ることになった。
菫が沢山咲いていた。
これはなんの新芽かな?
11時半頃からハイクコース入り口から登り始めて、降りてきたのは15時前くらい。
のんびり歩いてゆっくりランチして、3時間半くらい?
再びバスに乗り熱海駅まで帰ってきて、
宿泊客でなくとも入れる温泉に立ち寄る。
山の後の温泉は最高~!(温泉は体質的に苦手なんだけど、心情的には大好き。)
内心、コロナ、大丈夫か? とどこかでハラハラしながらも、
行けてよかった玄岳であった。
それにしても、熱海駅周辺は予想を上回る人だかり。
高齢者の姿はぷっつり見かけなかったが、若者がうじゃうじゃいた。
「そんなに割り箸のようにぴったりくっついて、危なくないのかーい? もう少し距離をとった方がいいんじゃないのかーい?」
と声をかけたくなる我が身に“おばさん”を自覚したことであった。
私はブログを始めて、yamabaさん始め、お山や里山を紹介されている記事に触れて、
本気で山に登りたくなった口だ。
すごく出遅れている。
もう生涯に登れる山は数限られている。
が、できる限り登っていきたい!
「山」といっても大抵はささやかなものなのだが、それでもいい。
山行き(登山)は旅ととてもよく似ている……と思う。
最近の各地の大雨で街も河川も人々も大変だが、山々もどうか崩れずにいてほしい。