忘れないために。



93歳になる父方の祖母はパーキンソンを患い

自力で出来ることはなく完全介護なため

兵庫県の自宅で父と2人暮らしています


パーキンソンには食べ物を飲み込む力がなくなる症状もあり

それでは栄養を満足に取れないために

胃にチューブを通し(胃ろうと言います)

一日三度 栄養分のラコールと水分と薬を時間をかけて入れています 

月に何度かは母、私、妹で父の代わりに介護してます



たまに口から食べて美味しいというし

体調によっては会話も出来、歌ったり笑ったり

とても可愛らしく皆から愛されているおばあちゃん



そんなおばあちゃんが肺炎で緊急入院しました



【10月23日】

咳が止まらないので母、姉が町医者に連れていく

肺炎と診断されたが 明日もう一度来て酷いようなら紹介書を書くと言われ

点滴だけで帰宅



【24日】

深夜、咳がひどく 喘息持ちの母の判断で

深刻だから救急車を呼ぼうと言うが

父が以前、救急車を呼んでおばあちゃんが嫌がったこともあり

お医者さんが明日くればいいと言ったのを頑なに守る


朝一番で病院へ行き 紹介書を書いてもらった市民病院へ。

重度の肺炎と診断され、即入院


病院で一番強い抗生物質を投与するが

2~3日経っても効かないようなら覚悟してください。と言われ

延命措置についての承諾書にサインを求められる

24時間の付き添いが始まる



【25日】

酸素マスクをつけて苦しそうな咳が続く

タン吸引がとても辛そう

でも会話は出来る




【26日】

ほとんど寝ずに大きな声で話している(一人語りみたいに)

最初は話す元気が出てきたのかと思ったが逆に心配になるほど。

尿が少ないので利尿剤投与


父がもしもの場合はと親戚にお葬式の手配をしてほしいとお願いしていた

おばあちゃんは自分のきょうだいが皆、先立ってしまってから

急激に悪くなったので

戦争で父を亡くし、妹を20代の頃に病気で亡くし

おばあちゃんが生き甲斐のお父さんから

おばあちゃんが居なくなったら

お父さんもそうなってしまうんじゃないかって怖くなる



【27日】

レントゲン撮影

抗生物質、利尿剤も効かない

抗生物質を違う種類に変えるとのこと

肺に水がたまり、腎臓の機能も低下

尿が出ないので点滴の量を減らす

もう肺炎が問題ではなく他の臓器の低下が懸念され

覚悟してくださいと言われる

夜、親族一同が病院へ集まる


心電図、血液中の酸素量をナースステーションで管理するようになる



【28日】

今、点滴を差しているところが漏れると

もう注射を打つ場所がないと言われる

その場合 首を切って穴を開け点滴投与?する手術があるが

痛みもありそれによって治る可能性は低い。

今の段階では週末を越せるかどうかとの事


妹が亡くなる時に苦しむのかと質問したら

最期は衰弱死のように

血圧、脈、体温が低くなっていって苦しみはしないとの返事

苦しそうなおばあちゃんが可哀相だったので少し安心する


尿が出ないのが悪化する原因だから

尿が出るツボはないかなと言ったら

親戚のおばさんが知っていて

ワラをもすがる気持ちで足ツボマッサージを始める

驚くことにマッサージしだしたら尿が出だす!



【29日】

足ツボマッサージを交代で続ける。

最悪な時は利尿剤を投与してても

1日100ccしか出なかったのに

マッサージをしだして最高で1時間に100ccも!

濃かった尿の色も綺麗な色になってくる

むくみも解消してきた気がする


ただ深夜に脈が40台になり

酸素量を4→7 心電図、血液中の酸素量、脈拍の数値の機材が部屋に置かれる



【30日】

足ツボマッサージを交代で続ける。

一日2000cc以上出て

逆に水分不足になるんじゃないかと心配するほど

足裏の血行がよくなったせいか柔らかい

血管も新しく浮いてきた気がする



【31日】

土日休みだった先生が尿の出にビックリする!

肺にたまってた水はなくなったとの事

肺炎は回復にむかってるが

腎臓の機能は低下したまま


酸素が安定しているので

酸素量を徐々に減らす

一日の中だけで6→1までに!



【11月1日】

病院へ行くと酸素マスクが外れている!

夜から点滴をやめて胃ろうからの注入に切り替えるとの事

(その方が栄養があるから)


パーキンソンの薬が切れてきたので

おばあちゃんの反応はほとんどなし(顔も無表情)



【2日】

金曜日に白血球の数値を調べて

正常なら来週には退院できるとの事!!!

私も一時大阪に帰宅

そして夜には戻るつもりが

睡眠不足すぎて疲労困憊でダウン

母と私、お休みをいただく



【3日】

深夜の付き添いがなくなる

咳は続いてるけど状態は安定とのこと



【4日】

白血球の数値も安定。・゚・(ノ∀`)・゚・。

来週中に退院できるとのこと

ただ咳が続いてるの限りは退院をのばす予定





一時期 みんなが死を覚悟し

悲しみに暮れてたけども

奇跡が起きてくれて本当に良かった


93歳という高齢からして

そんな時が来るのは近いかも知れないけれど

今回は突然のことに みんなの中で後悔が多かった

これを機会に後悔のないようにしなければ

と、記しておきます


本当はアメ限公開にしようと思ったけど

同じように高齢の方が肺炎になって

尿が出ない症状になった場合

足ツボマッサージのことを読んでくれればって思うので

公開しておきます




それにしても24時間交代の中で

辛かったのは家に戻って熟睡できず疲れが抜けないことだった

一週間を通して平均で3時間寝てればいい方。

おばあちゃんの家は平屋で個室がないため

誰かが帰ってきたり起きてたりすると寝れない

寝てないまま兵庫⇔大阪を深夜内で往復したり

かなりヘロヘロの極限状態でした

(しかもその車 数日後にラジエーターが漏れてたことが発覚!ガーンやばかった)


普段は多少の物音で起きない皆も

神経が張ってたのかスグ起きて

二度寝できない始末

それが原因で助け合うべき家族内で衝突したり

看病や心配による以外のストレスもあって

比べることじゃないけど

避難所の暮らしはそれが他人とで

もっと長い期間で余震も続き

色んな悲しみ、不安の中で

本当に辛かっただろうなと思った

それに比べれば100分の1の出来事なんだと思う



私はまだ近い身内を亡くしたことがない。

そんな時が来ると頭でわかっていたけど

それはやっぱり想像と全然ちがった

おばあちゃんが色々教えてくれた

ありがとう



長々と読んでくれてありがとうございました