「給与はコストか投資か。僕は社員と給与の話しをする時にこう聞くんですよ。」
先日、こんな話をある社長が私にして下さいました。


結論から言うと、僕も給与は「投資」だと思っています。


その社長は「コストです」と言った社員には「わかった。じゃぁ徹底的に見直しをし、不必要な”コスト”はどんどんカットしていきます」と話をするそう。

逆に「投資です」と言った社員には「そうか。では君の給与の10倍は稼いでもらわないと投資として見合わない。早く成長し、投資した分だけ早く会社に利益貢献しなさい」


と話をするそうです。

今日、藤田さんのブログに給与に対しての「基本的な考え方」が書かれていたので、僕も敢えて。
藤田さんの文面から抜粋させて頂きながら、私の考えを述べさせて頂きます。
(文章力無いので、すみません)


まず私たちが事業を行うネットビジネスは、
大規模な設備投資(土地、工場、資材、物流など)
を必要とせず、
わずかなPCやサーバーなどのコストを除けば、
大半の必要投資は人件費であり、それと同時に
人材自体(情熱、アイデア、営業力、技術力、
マネジメントなど)がそのまま競争力になります。

高成長を目指す経営者ならば、当然
将来の成長に向けて、得た収入を再投資すべきです。
ただし上述のように、
大規模な設備投資を必要とせず、
企業文化的な理由から
大型のM&Aをしない方針である
当社の場合、
人材への投資が将来成長に向けての
正しい投資と私は考えています。



僕らの業種も実は近いものがあります。
ほとんどの同業種は「工場」を持っていません。

大きな工場を持てば、高い収益性を得ることが可能になってきますが、それは”仕事が沢山ある”状況での事で、今のように不景気になってくると維持するだけでも大変。
稼働率が下がれば下がる程、ただの赤字事業に転落してしまいます。

ですから、当社は大きな工場では無く、営業活度にプラスになる程度の規模を作り、多少ですが、収益性を高めるように努めています。


となれば、SAと同じように、我々の大半の設備投資は、人件費であり、同時に人材自体が会社の財産となっていく訳です。(情熱、企画力、デザイン力、営業力、技術力、マネジメント)(文章そのままでホントにすいません)

先日、ツイッターにも書きましたが、設立10年目に向けての「3カ年計画」を社員に発表しました。「長く勤めることが出来る会社への変貌」が私の頭の中にはあり、平たく言えば崩壊した終身雇用制度を新たな形で、構成していきたい、という僕の中でのテーマが含まれています。


しかし、それは「給与を上げる」「福利厚生を良くする」などの浅はかな考えではありません。


社員の年収が高い優良企業を見ていて、
私が常々感じていたのは、社員の「粘り」が違う
ということです。

製作にしても、
交渉ごとにしても、
運用にしても、

努力をしている会社はたくさんありますが、
最後の粘り強さは、決定的な差別化と競争力を
産み出し、勝敗の大半を決めると思ってます。

リリース直前まで僅かでもクオリティを上げる
ことを諦めない製作力。
少しでも良い条件を引き出すためなら
最後まであらゆる努力を惜しまない交渉力。
ひとときも集中力を切らさず、地道な改善を
積み重ねていくような運用力。


そこで働く誇りや責任感が成せる業であり、
その「粘り」を引き出すためだけでも
人材に投資をする意義は十分にあると思います。




社歴が浅い当社のような会社は、優秀な人材の確保や人材の流失を止める一番の方法は平均年収のアップという考えを持つ会社が多い気がしています。
ただ、給与を上げただけでは、社員の「粘り」は引き出せません。
よく同業種からの転職組で、キャリア的にも年齢的にも「有り得ない給与」をもらっている人が面接に良く来ますが、それが上記のように人材の流失を避ける一番の方法であると、考えた会社の結果でしょう。ちゃんとした仕組みが出来てないのに、流失を怖がって意味も無く収入を上げれば、必ず事業は衰退していきます。





現状とても残念なのは、給与は「コストだ」と考えている社員がまだ多いこと。
働いた時間だけ給与が欲しいと思う社員が多いこと。



そう考えている社員こそ、藤田さんの言う「粘り」が全くない。
限られた24時間の中で、制作にしても、営業にしても、惰性の中でダラダラ仕事をするのではなく、高い意識を持って、時間内にすばやく高いクオリティを出せる社員。
そして、引き出しを増やすためにオフもちゃんと遊ぶ事。

そんな社員を育てるには、まずは、給与に対しての意識を変えて行く必要が多いにあると僕は考えています。




何が何でも、数字を達成するぞ!という粘り。
何が何でも、高いクオリティを出すんだ!というデザインの粘り。
何が何でも、いいブースを作るんだ!という制作力の粘り。
何が何でも、会社の独自性を作るんだ!という粘り。




「あ、すみません。その仕事無くなりました」とか「あ、忘れてました」等と、簡単に言う社員は明らかに、自分の給与が会社に取ってコストであるという認識しか無いんだろうなぁ、と思います。

投資だと思えば、無くなった仕事に対しての反省点、改善点を見つけ出し「現状は、反省点を活かし、このような案件を進めています」等の回答が合って然るべきであるのですが、まだまだそこまでの成長を見せている社員は少ないです。


僕もその「粘り」を引き出す為に、人材に投資をするのは当然の事だと考えていますが、まだまだ当社は、”考え方”を切り替えさせることが先決であり、教育が必要だなぁ、、と思った次第です。



ただ、少なくともこの数年で描いた形は全て100%では無いが、達成し、会社は少しずつですが、成長してきています。
ネット業界のように、成長産業ではありませんが、まだまだチャンスがゴロゴロしている業界である事は間違い無く、頑張らなきゃな、と改めて強く感じている次第です。




しかし、最近の藤田さんのブログには、ホントに共感出来る事が多々あり勉強させてもらってます。
それだけでも、ブログを長いこと書いていてよかったなぁ、、と思う次第です。