僕の家族は、僕と父と東京に住んでいる兄の三人。
もともと6人家族だったが、
僕が中3のときにおばあちゃんが、大学浪人中に弟が、そして大学4年生のときに母が亡くなっている。
3人とも種類は違うけど、ガンで亡くなった。
カテーテル検査の結果の説明を、父と二人でうけた。
診断された病名は『慢性血栓塞栓性肺高血圧症』。
Dr.Mから、
『原因も治療方針もわかっていない病気です。正直、手探りの治療になります。最終的には肺移植の検討をしなければならないかもしれません。』
と告げられた。
さらに、『できるだけ早急にフローランを入れることをおすすめします。』
とも、言われた。
だが、
フローランを入れれば、
24時間ずっと点滴を入れ続けなければならない、
ということを聞き、僕は断固拒否した。
点滴を入れながらの生活なんて、まったく想像できなかった。
話し合った結果、
『内服薬で様子を見て、少しでも悪くなるようならフローランを入れる』
ということになった。
肝機能を見ながら、『トラクリア』から始め、
『レバチオ』、『ケアロード』の順に服用していこうということになった。
検査結果の説明が終わり、
説明があった部屋から出ると、
横にいた父の顔が青ざめていた。
二ヶ月前に僕のお母さんを亡くし、
今度は僕が難病にかかったのだから、
無理もない。
本当に気の毒に思えた。
僕自身はというと、
『やっとゆっくり休める』
と、正直ホッとしていた。
それだけ、心身とも疲れ切っていた。
5ヶ月前の2009年12月から肺塞栓症で入院し、(ちなみにこのときの肺動脈圧は100mmHgだった。)
入院中は卒業論文を書き続け、
2010年2月に退院。
その数日後に母を亡くし、
悲しみにくれる暇もなく、
病み上がりの体で引き続き卒業論文を書き続け、
その間、
今の大学の大学院の入学手続き、研究室のあいさつ、下宿先の手配と引っ越し・・・・・・、
本当に忙しかった。