「うわっ!すごいね。
部屋から花火が見れるなんて。
すんごい贅沢!」
「でしょう?
もしやと思って予約したら、
ビンゴだった。もう飲むでしょ?」
「・・・うそだ」
「へ?」
「翔くんに『もしや』なんてないよ。
ちゃんと調べて、ちゃんと予約してくれたんでしょ?」
「・・・え?ちがっ」
「んふふ。ありがとね」
・・・もう敵わないな。
俺のことはなんでもお見通し。
智くんには全部バレてしまう。
「ええっと/////
と、とりあえずビールでいい?」
「んふふ、よろしくぅ」
その無邪気な笑顔も反則だよ。
「「かんぱ〜い」」
「うんまい!花火見ながらのビール最高!」
「だね!」
「はあ、本当に贅沢。
極上の花火、キンキンに冷えたビール。
そして翔くん」
「へ?俺?」
「うん。おいらの好きなものばっか。
ねえ、翔くん明日何時から仕事?」
「・・・え?」
「朝早い?」
「ん〜っと、そうでもないな。
昼過ぎに集合」
「ふ〜ん」
「・・・・・」
「なら、ゆっくりできるね。
色々と・・・ね」
「/////」
え?もしやそれもバレた?
智くんとゆっくりしたかったから、
マネにいって、集合時間昼にずらしてもらったこと。
「んふふ、ビール美味しいね〜」
・・・本当に貴方ってずりーわ。
俺のしたいこともお見通しなんでしょ?
花火をもっと見せてあげたいけど・・・
「・・・智くん、泡ついてるよ」
「ん?・・・どこ?」
「・・・ここ」
「ん?んんっ!!・・・しょお・・・っ」
「だって、泡ついてる」
「あぁ・・・しょお・・・く・・・
はなび・・・」
花火より、俺を見ようか。
・・・誘ったの、貴方だからね。