●「あの患者、おかしいよね」
「あの患者、おかしいよね。」
この言葉、看護師達の中では残念なことに、結構使われている言葉です。
「あの患者、おかしいよね」だけではく、「変な人」「神経質」などなど..の言葉も使われます。
正直、その発言は耳が痛かったです。
「何を持って「おかしい」というのか」
「何が「変」なのか」
「どこが「神経質」なのか」
そうです。
これって全部、それを言う人の主観なんです。
決して、事実ではない。
私自身は、特に情報伝達の時、「患者さん」が行ったことに関しての報告は、送る相手に「先入観」を与えないように気をつけていました。
だからこそ、尚更、意識して、できるだけ、事実のみを。
そして、事実だけでは伝わらない部分は
おかしい人=個性的な人
変な人=面白い人
神経質な人=とても細やかな人
そんな風に私は言葉を言い換えていました。
これはあくまでも「例」ですが、言葉が与える先入観って大きな影響を与えることがあります。
感じたそのままを伝えると、聞いた人は、先入観で物を見てしまうことが多いんですよ。
「やっぱり変な人だった」って言葉のまま、報告されたり。
私が知りたいのは、「あなたが感じた、その人の姿」ではないんです。
仮に「変」だとしたら、私は何に気をつければいいのか。
どのように関わればいいのか。
「おかしい」のは、何がおかしいのか。
看護をするに当たり、何に気をつけるのか。
そのポイントが知りたいんです。
「あの人、薬を飲み忘れるの。何度も言わなければわからない。おかしい人だわ。」という言い方があるとするならば、私はこう言い換えます。
「あの人、薬を飲み忘れることがあるけれど、何回も言えば大丈夫なの。だから、薬を飲むまできちんと確認すれば大丈夫。」
言葉一つでいかようにも変わります。
そして、私は、そんな風に言う人に敢えて聴く事もあります。
「何が、どんな風に変なの?」
「それのどこが変なの?」と。
しかし、「だって変でしょ。どう見たって」と、相手が譲らない場面も多いのかも知れません。
正直、言っている本人はあまり気づいていないかも知れませんが、新人は、上の人間のそういう部分も見てしまう。
そして、引き継いでしまう。
数ヵ月して慣れてくると、新人も同じことを言うのです。
「あの人、おかしいよね。」と。
だけど、普段から人の欠点ばかり言っている自覚のある人は、注意出来ない。
「何がおかしいの?」「どこがおかしいの?」という問いは、自ら、それを実行できている人じゃないと使えない、重要な質問です。
自分が人の悪口を言っていれば、その感情は、伝播します。
悪口を言っても構わないのだという雰囲気になり、詰所も患者さんやスタッフや他部署の人にまで悪口三昧。
それだと、うまくいくものもうまく行かないよね。と思うわけです。
悪口のエネルギーは、正直、重い。
悪口や先入観で物を喋らなくてもいい職場は必ず作れます。
なぜ、そう言い切れるのか。
それは、私が経験済みだからです。
もしも、そんなことできない。
できる訳がない。と思うなら、まずは「環境を変えるなんて無理」「悪口なども多少我慢して働かなければならない」「悪口で、ストレスが発散される」という思い込みを変えてみるのも一つの方法です。
2年目以上の看護師さん専用「仕事の悩みを解決する方法」
誰も教えてくれない「看護教育の方法」をお伝えします
これだけは覚えておきたいプリセプターのための看護教育7つの心得
新人看護師さんの仕事・人間関係の悩みを解決
「仕事がつらい新人看護師さんの悩みがすっと楽になる方法」
新人看護師さん必見!
これだけは知っておきたい『新人看護師さんの7つの心得』