名誉ある異例の医師団 | キュートでハニーな私の日常

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天皇陛下の心臓バイパス手術が成功し、異例の

「東大&順天堂」の合同チームが記者会見に臨みましたが、

この医師団メンバーの一人に、母校の卒業生がおりました。


大変名誉なことで、街をあげてのお祝いムードに盛り上がっておりますが、

同時に切ない思いで胸がいっぱいになっています。


この名医のお父様は、我が祖父の大親友でした。

医師一族であるこの医院に、外国より新しい検査機器が導入された際、

「おい、ちょっと君の体を貸してくれ」と、

祖父は街で初めての最新鋭検査機器の被験者となったのです。


この何気ない検査一つが、「不治の病を発見する結果を招く」とは、誰が思うでしょうか?

またこの半年後、東大病院に送られた祖父が息をひきとることなど、誰が考えたでしょうか?

まだ52歳の若さでした。



祖父の没後、数十年経ちますが

医師と、デパートの跡取り息子と、祖父は遊び仲間で

当時の女性たちの憧れの存在であり、町一番の花形。

3人が通ると黄色い歓声があがり、彼らの行くところ人々が群がったと、

見知らぬ年配女性達が語ってくれます。


中でも米軍相手の商売をしていた祖父は、

英語が堪能、外車を2台も所有し、仕立ての背広にハットを被り

最先端のファッション&様式を取り入れたハイカラな紳士で、

海外にもどんどん出かけ、勉強家で、人望も厚く、温厚で

すらっとした色白美男子。鼻筋の通った「歌舞伎俳優のような」

凛とした姿勢の、物静かな方だったと聞いております。


着物&馬の時代に、斬新で新鮮な風を送り込んだこの祖父に

「残念ながら、孫娘は誰1人として似なかった・・・」と母は嘆きますが、

私は「叔母だけが、しっかり受け継いだ」と密かに思っております。

何故ならば、母の妹である彼女のモテ振りも半端でない。


お洒落道楽で、「大原麗子さん」のような色っぽい女性だったようで

いまだに見知らぬ熟年男性達が、キラキラした目で密やかに、私に色々尋ねてくる。

(母には尋ねないところが、昭和の男心)



話はそれましたが、

今回の大変名誉あるオペについて

天国の皆はさぞかし喜んでいらっしゃるだろうと、一度も面識のない祖父に思いをはせ

走り去った短い生涯を案じて、枕を涙で濡らすのであります。


限りあるこの命。

100年も経てば誰も私の存在など語ることもなくなるであろう諸行無常。

生きる意味や価値をどのようにとらえていけば、真直ぐ歩いていけるのだろう。



ともあれ天皇陛下のリハビリも順調なようで、本当によかったですね。