あなたは目覚めて、まず何をしますか?
私は全裸になります。
三度寝したいと欲する本能から逃げ出すように、ベッドから這い出て、
洗面台の前に立ち、そこで服をすべて脱ぎ捨てます。
まだ青年と呼ばれていた頃は、真っ先にトイレに駆け込んでいた。
純情だった私は家族に悟られまいと、そう何食わない顔をして。
まずそうしないことには、身動き一つをとるにもとれないのだから。
女子諸君には分かりにくいだろうが、とにもかくにも排出しないことには、
前傾姿勢を保ち続けることになってしまい、動きづらいから・・・。
昔、聞いた言葉がある。
『朝立ちしない男に金を貸すな!』
わざわざ鏡の前で仁王立ちとなり、まだまだ人様へ貸し付ける能力を確かめる
ためではないと言い聞かせながら、身体的に精気十分であることを認識する。
あっ、でもお金の無心はご遠慮いただきますので、あしからず ヾ(´囗`;)ノ
話を反らしたが、その後はタオルで全身をこすり続ける。
時間にして、約10分。
そう言えば、あれは中間休みだったか?
男子は上半身はだか、女子はシャツ一枚だった。
寒空の下、校庭で列を作っては「イチ、ニィ、サン、シィ・・・」と、
大きな声をあげながらやっていたことを懐かしみ、ひたすらにこれを行う。
おそらく当時は前かがみではなかったと記憶している(笑)。
~~もし私が舞台で、『乾布摩擦』を始めた経緯を聞かれたとしたら~~
記者:「どうして乾布摩擦を始めたのですか?」
私(無表情で):「特にきっかけはありません。」
記者:「何故、続けられるのですか?」
私(ムスっとした態度で):「・・・・・別に。」
こう、答える勇気はない ((;゚Д゚))
とにかくやってみたかった。
本能が要求したか、体が欲したかということは、まるで重要ではない。
ほぼ決まって、一年に一度だけ風邪を引き、体調が振るわなくなるだけ。
これを続けていくことで、ウィルスに負けない体に本当なるかを試している。
ただそれだけのことだから。
もし仮に、私が人間と呼ばれることのない生命体だったならば。
既にいくつ命を失っていたことだろう・・・
養生、自然の摂理にて回復するはず、だったのに・・・
言葉を交わすこと、唯一それが出来なかった、ただそれだけなのに・・・
ウィルス感染により、口蹄疫という病気になってしまった牛たち。
教えてほしい、叶うことならば。
存在することの、本当の意義を・・・。
この結末を望んでこの世に生を受けたのか?
あなたはこの世にどんな使命を持っていたのか?
種の存続という本能を果たすことが運命なのか?
この言葉の続きをまた書いてみたい。
言葉で伝わらないことならば、“魂”としてでも。
この私に、ほんの少しでも何らかの使命があるとするならば、書いて生きたい、
続けたい。