胸さわぎの旅は いま始まって
時の流れのままに こころを遊ばせ
この私は誰を 訪ねるあてもなく
まるで詩人のように 景色に染って

ああ なんて
街 それぞれ 美しいの
ああ なんて
人 それぞれ 生きているの

昨日 今日 明日
変りゆく 私
紅くいろづく ときめきを
誰に告げましょう


作詞:多夢星人  作曲:谷村新司




20年ほど前によく、JRのCMで聴いていた歌『三都物語』。

谷村新司さんの甘く切ない歌声が、かすかによみがえる。

「神戸に来ています。」

$大渓水のよう



移動方法は決まっている。


短距離=競歩なみに全力
中距離=常にアクセル全快
長距離=不可能という壁を飛び越えたライト兄弟の遺産


これまで新幹線という乗り物には、まったく縁がなかった。

今回は、宿泊先も移動手段もすべてノータッチだったので、

この結果になった訳だが、いまだに一つ謎が残る。

「なぜ、切符が二枚も三枚も必要なんだ!?」



そう疑問に感じながら、車窓からの景色を楽しむ。

九州とは一味違う山の稜線の美しさに見とれながらの、

2時間ちょっとの旅はあっという間に目的地にたどり着いた。



「ちょ~、快適(◎´∀`◎)ノ 」



飛行機と違い、あの轟音や揺れに悩まされなくて済むのだ。

こんな便利な乗り物があったとは Σ(゚ロ゚ ノ)ノ

来年3月には、九州新幹線が全線開通されると言うのにね・・・



新神戸駅に降り立ち、まずすべきことはと言えば、腹ごしらえ。

コンコースには数店の飲食店があるようだ。

改札口から一番長い来水を使った店に入る。

 ※来水とは、やってくる水の流れのこと。
 風水において水は、財を司るので、距離は長いほど吉。
 長いほど収入は多くなり、短ければその逆。

          


お客さんの数は、他の店より賑わっているようで、少し安心する。

メニューを見ると、神戸名物『ぼっかけ丼』!?

なんだか良く分からないが、とりあえずチャレンジ!!

$大渓水のよう



出てきたのは、牛すじの煮込み丼ぶり。

「今日も生きとし生けるもの、自然の恵みをいただきます。」

しかしよく見ると、だ・だっ・大嫌いな“紅しょうが”が、てんこ盛り!! (゜Д゜;)

出された食べ物は基本残すことはないが、コレだけはご勘弁を・・・



味の方はというと、「・・・・・」。

私が料理する牛スジ煮込みの方が、断然美味しいぞ! (´・з・`)



神戸には神戸牛というブランドがあるために、期待しすぎたのかも知れない。

ましてや駅のレストランだし、仕方がないと開き直り、安くない勘定を済ます。

きっと来水が悪かったのだろうと、開き直る。

 ※来水は、ただ長ければ良いという訳ではない。
  店の出入り口などから、詳細な水の流れを羅盤を使い見極めることが必要。





ただその思いは、この新神戸駅の正面の景色を見て、納得に変わる。


$大渓水のよう$大渓水のよう



川も道路も遥か遠くに、まっすぐに流れている。

風水では、凶作用を及ぼす水の流れ。



$大渓水のよう


直牽(ちょくけん)・・・

牛を引くために鼻輪に付けた縄を象徴



水の流れが、最も裕福に至ることが難い

通り抜けられない道で盗賊に遭うことがごとく

子孫に恵まれず、故郷を離れてしまう








$大渓水のよう



牽鼻水(けんびすい)・・・

牛を動かすことのたとえ



田畑や資産をなくし

子供が亡くなるか孤児になり

孤独を意味する寡になる象徴








この様な水の流れは、周辺の土地の気をすべて持ち去ってしまうので、

財運に見放されることになる。



なるほど、新神戸駅の水格は凶相のために、

神戸名物の『ぼっかけ』のお味はイマイチだったのかも。

ひょっとしたら昔は、神戸牛のスジ肉を使用していたのかも知れないが、

今ではおそらくオージービーフあたりのスジ肉なんだろうと勝手に解釈。

やはり風水の良い店選びをして、食を見極めることが必要だと再認識した。



気を取り直し、ホテルにチェックインするため、タクシーに乗り込む。

  私:「三宮ターミナルホテルまでお願いします。」

  運転手:「・・・。」

もの静かなドライバーの、かすかなため息とともに、車は動き出す。

見知らぬ街の、異国情緒あふれる景色に胸が躍る。

ほどなくして、

  運転手:「はいここです。」

  私:「・・・。」

降ろされたのは、三宮駅のロータリーだった。

  私:「ホテルは何処??」



あとで気づいたことは、ホテルの入り口は駅の正反対にあったこと。

降車後にホテルを求め、迷うことになるのは、想像に難しくはない。



恐るべし、新神戸駅の牽牛水格。

駅で乗客を待っていた、プロのドライバーの意識にまで感応するとは!



ああ なんて
街 それぞれ 生きているの
ああ なんて
人 それぞれ 生かされているの



果たして、この神戸の街で、神へのとびらは開かれるのか!?






大渓水

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