みかん農家のむすめ　

音大を出られて随分経ってから
もう一度ピアノを弾きたくなった、という方のレッスンをしています。
私よりも少しお若い方です。

今日のレッスンはショパンのプレリュードでした。

「もう少し深い音を出すと良いわよ、こんな風に響かせて」と弾くと
生徒さんは、しばらくの間無言になってしまいました。

（あ、私、なんか地雷踏んだ？）と思って見ていると、
生徒さんはだんだんとウルウルお目目になり
「私、先生みたいに弾けない・・・くすん」ってなっちゃっいました。

もともと柔らかく優しい性格の方なので（私とは違って・・）、
よーし、私も鳴らしてやる！ではなくて、
どうして私ってできないんだろう・・という方向に向かっちゃったんでしょうね。

表現をする事に遠慮をしないで、
もっと感じたことをストレートに出せるようになればいいなぁ、と思いながら見守っています。

この後のレッスンは、
「上手くなるためにここに来てるんだから、頑張って」と励ましながら続けました。

帰る時には「次回もこの曲を弾きます」と言ってくれたので、
ひとまずホッとしました。