「さ、ママも戻ってきたよ。

じゃあ・・・お姫様?俺と一緒にパーティへ行きませんか?」

 

潤くんがらんの前に跪いて、手を差し出した。

ちょっと戸惑いながらも、ワクワクしてる顔をして。

らんは潤くんと手を繋いだ。

 

 

階段を上がって、の部屋に入ると・・・

 

 

「わぁ・・・」

 

らんが声を上げた。

 

翔くんの提案はバースデーパーティをやろらないかということだった。

テーマパークへ行くのは、元々は5人がスケジュールの都合上。

どうしても揃えってお祝いできないから、代わりに・・・

らんの望むことを叶えてあげたいと思ったことから行くことになった。

みんなが集まれるなら・・・・と急遽。

準備してもらうことになった。

 

誕生日パーティ用の飾り付け。

いろとりどりのハートのバルーンが部屋に浮いて。

可愛らしいガーラントが壁を一周してる。

大きなテーブルの中央には、お姫様が座るような椅子。

その真ん中には らんの大好物の大きないちごのケーキ。

 

潤くんがお姫様の椅子にらんをエスコートする。

らんは椅子へ移動する途中、どこの椅子に誰に座って欲しいか?

一つ一つ指示していく。

 

らんの真正面には翔くん、その両脇に相葉くんとカズ。

らんを挟む席には潤くんと僕、その隣にシッターさん。

 

 

「お誕生日のパーティを始めるよ」

 

相葉くんの音頭でハッピーバースデーの歌をみんなで歌う中。

らんはみんなの顔を見渡した。

相葉くんに似た大きな目をいつもよりまんまるにして。

 

 

「ふーってできる?」

「らん、できるよ!」

 

大きく息を吸って、椅子の上に立ち上がって。

テーブルに身を乗り出して・・・

思いっきりふーっと吹いた。

3本立っていたキャンドルは綺麗に消えた。

 

パチパチと拍手が鳴って、らんはまたみんなの顔を見渡した。

 

 

「らん、写真撮るよ」

 

翔くんが大きなカメラを構えている。

らんはうまくケーキと一緒に写れるように椅子に座り直した。

 

 

「今日のらんはプリンセスだからね?」

 

カズが調子よく気分を盛り上げる。