「王子様は?まさきパパはどう?

貴族の役をやったことあるよ!」

 

「カズパパだって、学園の王子様役やりましたよ」

 

「それは翔パパも同じ!」

 

「うんとね・・・パパたちはパパだから、王子さまじゃないの。

らんの王子さまはじゅんくん!」

 

らんは隣に座ってる潤くんに手を伸ばして腕を掴んだ。

嬉しそうに椅子を寄せた潤くんの腕にしがみついて。

 

 

「しょうパパ、しゃしんとってちょうだい!」

 

翔くんは内心、泣く泣く?

カズと相葉くんも複雑な表情してた。

 

潤くんとの写真が終わると、席を交換しては一人ずつと記念撮影。

そして、全員での撮影をして、ようやくケーキへ。

 

すごく大きなケーキだったから、どうやって切るんだろう?

と、思ってたら・・・パティシエ?がスタンバイしてたみたいで。

綺麗に切り分けてくれて、お皿にチョコペンでメッセージまで。

クリームとフルーツも追加に盛り合わせて。

一番にらんの前へ。

 

 

「わあ、きれい!」

 

そこをすかさず、また翔くんが写真を撮る。

らんはケーキを食べ始めると、ほっぺた一杯にしていた。

 

 

「プレゼントは俺からでいいかな?」

 

潤くんが取り出したのは小さな箱がいくつか。

らんが早速開けると・・・

アクセサリーのセット。

 

 

「いい?これを身に着けてるときには、お姫様だから。

走ったり、暴れたりはしないんだよ?

あと、針が付いてるのもあるから、大人の人に着けてもらうこと」

 

潤くんが優雅な手付きでネックレスを取り出すと。

らんの首に付けてくれる。

やっぱり、こういうのやらせて様になるのは潤くんだよね。

ネックレスとブローチとブレスレットとリング。

よく見ると、きらりと光るのは・・・宝石?ダイヤ??

そういえば、らんが生まれたときも、ベビーリング贈ってくれたっけ。

 

 

翔くんからはコンパクトなデジタル一眼カメラ。

らんは写真を撮られるのが好きだけど。

撮るのも好きみたいで。

僕のお古のデジカメがお気に入りのおもちゃになってる。

でもかなり古いから綺麗な写真が撮れないみたいで。

翔パパみたいなのが欲しい、って前から言ってた。

子どもでも無理なく持てて、満足いく性能の、って。

翔くんはいろいろ調べていたみたい。