久しぶりに、
本棚からこの本を手に取りました。
シュタイナー教育に出会った当初、
私は結婚もしていなかったころに買った本です。
なにしろ、
子どもがいなかったころですから、
「子どもができたらどうしたらいいか」
ということは、学んでおきたかった。
そして、「実践書」ということで、
とりかかりやすい本。
この本には、
シュタイナー教育について、
幼児期の子どもの成長などについての、
わかりやすい説明に続いて、
子どものおもちゃの作り方が載っています。
シンプルなお人形、
自然の木ぎれや松ぼっくりでつくったおもちゃ、
シュタイナー幼稚園には必ずある、
木製のスタンドなどの作り方まで。
実際、この本をみて、
おもちゃを作ってみた・・・というのは、
数少ないです。
シュタイナー教育でよく出てくるおもちゃや手仕事が載っているので、
今から見返してみれば、
大抵のものは作ってきているのですが・・・。
でも、おもちゃを買わず、自分で作るということは、
シュタイナー教育、この本を通して学んだことのひとつでした。
私の子育ての中で
おもちゃはほとんど買い与えず、
全部作ってきました。
最初は、私が子どもと一緒に。
しばらくしたら、私が作る必要もなく、
子どもが自分で作るようになりました。
おもちゃ作りのなかで、
子ども達が通ってきた成長のプロセスは大きいです。
〜本からの引用〜
何も知らない人はそれをみて、こんな問いを持たれるかもしれません。そもそも「おもちゃ」を作るのに毎回こんなに時間がかかるのでは、子ども達はいったいいつ実際に遊びにとりかかることができるのかしら、と。
(中略)
「遊び」とはまさにひとつのプロセスであって、完成した品物を使うことだけをいうのではありません。
人間は生成する存在です。そして、幼児はまったく特別の生成、発達を遂げています。幼児は環境のなかにも、生成するものを求めています。作り変え、新たに創造する可能性を必要としているのです。すでに仕上がっているもの、完成しているものは、子ども達を活気づけ、力づけ、満たされた気持ちにしてくれることはありません。