妙見山 | 根多帖別冊 by おしろまん

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おしろまん です。
絵を描いていますので、そちらをメインにしたいのですが、お城の論考を書いたりしており、城関係がやたらと多いブログとなっています。
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近江国栗太郡(滋賀県大津市大石)の妙見岳城に行ったのは7年前になりますか…

消化できない遺構があり清書せずにほったらかしておりました。

 

先日の「zoomお城会『諸説あり』」で、近江のSさんが紹介されていたので未消化ながら今回清書してみました。

 

近江国の最南部、瀬田川が信楽川を分岐する北側・標高202mのピークを選地しております。

南の大石は、のちに大石内蔵助を輩出する浅野家筆頭家老・大石氏の故地。

『図解近畿Ⅱ』にも載せられていますが、当時はそのことに気付かずでした。

主郭Ⅰは南と北に櫓台状の土塁があり、凝った造りです。Ⅱ・Ⅲも小さいながら丁寧に削平がなされています。

Ⅳ・Ⅴは外側に堀などがなく緩い斜面、だが主郭に面する側には土塁が。

尾根Aのピークには遺構と思われるものがないと感じました。

先述した「消化できない遺構」とはⅥです。あとで見た『図解近畿Ⅱ』には明瞭に書かれていませんし斜面なので曲輪というには無理がある気がしますが、土塁のようなものがあります。

 

またB・Cの尾根は国土地理院では表現できずに上記地図は埼玉大学教育学部・谷謙二先生による「web等高線メーカー」で顕在したものです。この二つの尾根の間北斜面に畝状竪堀群があるのです。

これが果たして畝状竪堀群なのか、自然の水流による崩落地形なのか非常に悩ましいのです。

 

是非行かれる方、確認していただきたいと思う次第です。