ポケモンバトルってあるじゃないですか。

マサラタウンのサトシさんとか有名ですよね。

あれ、見てて思うんですけど、





技名叫んで命令するの、バカでしょ。

だって相手にも聞こえるじゃん。対策されちゃうよ。相手も技名叫んで命令してるから間に合わんけど。

勝つことを考えると、僕だったらこうする。

例えば10万ボルトにAという文字列、でんこうせっかにBという文字列を対応させ、ポケモンへの命令はその文字列を使って行う。

要は暗号化である。

いや、なんでみんなやってないんだよ。割と簡単に思いつくだろ、勝つために頭ひねれよ。

誰もやらないんだったら俺やるよ?やるよ?







あっさりポケモンリーグのチャンピオンになった。

そりゃこちらが何の技使ってくるか分かんないんだもん。勝てるわ。

しかしもちろん、この手法を真似する人たちが出てきた。

ポケモンバトルはよくわからん文字列が飛び交う場となった。

しかしまだ勝てる要素はある。

今は1つの技に対して1つの文字列が対応している。

ということは、1度繰り出された技はその文字列を聞き取れていれば何が来るか分かる。

早速僕は、それを瞬時に把握し、頭の中で整理する訓練を行った。







再びチャンピオンになれた。

自分だけが相手の技を予測できる状況にあるのだから言うまでもなく圧倒的有利である。

しかしもちろん、同じことを考える人達が出てきた。

また出し抜かねば。勝つために……

そうだ。技と文字列が一対一対応だからいけない。

技1つに対していくつもの文字列を対応させ、命令の度に変えればいいのだ。

早速僕は実行に移した。







無理だった。

そんなに覚えきれるかい。

あとポケモンの方も暗号覚えきれてなかった。

しかし世の中これをやり遂げる人がいるもんで、ポケモンリーグで活躍するのは暗記が得意そうな薄気味悪い人たちだけになった。

たぶんフラッシュ暗算とかすごい得意だと思う。

あとポケモンもフーディンばかりになった(記憶力や情報処理能力に優れている、IQがとても高いので)

どうすればいいんだ。どうすれば。奴らに隙はあるか。

……ある。命令の文字列からポケモンが技を実行するまでのタイムラグ。

そこを埋めれば相手は対応出来ずこちらの技をモロに食らうのだ。

そのラグを縮めるためには……人が命令しなければよい。

そうだ。ポケモン自身に考えさせ、戦わせればよいのだ。

出そうとした技を時間差なく食らわせられる。

僕は、実行に移した。







再びチャンピオンに返り咲いた。やはり、奴らの隙を完璧に突く事ができた。

しかし僕自身はバトル中何もすることがない。

ずっとDSで妖怪ウォッチやってた。影オロチ強い。

だが、他の人達も僕のやり方に徐々に気付いてきたようで、真似だした。

結果、ポケモンバトル中トレーナーはトレーナーで妖怪バトルしてた。

あと、ポケモンはフーディンばかりになった(戦術の組み立てなど頭の回転が早い、IQが高いので)

他のポケモンたちは、バトルには用はない。

……でも、それは寂しすぎる。寂しすぎるよ。

つよい ポケモン よわい ポケモン

そんなの ひと の かって

使われなくなってしまったポケモンにも、一花咲かせてやりたい。

そうだ、ポケモン自身が戦略まで頭が回らないのなら、人間から指示をしてあげればいい。

「ピカチュウ、10万ボルトだ!」