予定を延長し、終了した首脳会議。
GDPの赤字への制裁等への承安が出たがイギリスは覗かれた。大量な金を保有するイギリスにおいては国益とのバランスが取れないのは当然の結果と言えよう。

週明けのマーケットがどう反応するかが気になる所だが、これで大丈夫とは言えないようだ。

来年ユーロ圏で債券の償還が1兆ユーロあり、ドイツ、フランス、イタリアで約半分。週明けの大手格付け会社の格付け次第では波乱も考えられるだろう。格下げ対象がドイツまでに及んでいるのは見逃せない。

ECBでの緊急融資枠をはるかに超える額である。これだけ連鎖的に波及している債務問題の中、新たな資金調達が困難になれば、ECBの共同枠では到底賄えない金額である。

ただ、ECB含めユーロ圏が危機意識がかなり高く、危機への対応に前向きになっているのは評価に値する。これまでドイツはかなくなに反対していたが、今回の話ではドイツへの配慮もあったと考えられる。

多額の資金を供給しても負担するのはドイツがその一役を担っている為。国民に無理を強いてまでリスクを負いたくないという国内感情もあるのだろう。

まだ解決の糸口は見いだせていないが、徐々に緩和してくれると良いなと思う。


それにしても日本の円高はいつ収まるのかと知人との話題で出たが、しばらくは円高だろう。円安の完全なシナリオはドルにおいてはアメリカの株高、利上げが伴わないと中長期での見通しがきかない。まさにキャリートレードの取引量の減少が物語っている。