【ルアーの手玉が増えてきて】Envyの話 | 藤澤周郷の【とある邪道な日記】

藤澤周郷の【とある邪道な日記】

「俺たちゃシーバス研究所(シー研)」所長役こと 藤沢周郷のブログです
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趣味はフィギュア集めとバイク。釣りはもう、趣味じゃないです

邪道も当初に比べ、ようやくルアーローテーションの出来るくらいの種類が発売され

自分のイメージした釣りに対して、選択する事が出来るようになってきた。

昼夜問わず、表層からチェックする事が基本の釣りであるにもかかわらず
表層系といえるペンシルは「ヤルキスティック」のみで、
物が悪いわけではないが、やはり飛距離と動きがウォブリングメインと言う
自分にとっては、少しアドバンテージの低い物となってしまい、悩んでいた時期が長かった。

ヤルキはゲキハマリする要素も多々あるが、万能ではない部分。

ここが見極めの悪い自分にとってネックな部分。

今だ!ここだ!
そんなシュチュエーションがわかるアングラーには、ハマるルアー。

とりあえず・・これにしとくか。。
こういう考えが多い人には、ハマらないルアー。
それがヤルキスティックじゃないかなと。。
あくまでも個人の見解。

じゃぁ作ればよかった・・
そういう意見も多々あったが、やはり同じブランド内で表層ペンシルを出すのは
ヤルキを作ったまさっちに任せよう・・それが何故か自分のモラルにあったので
約10年モヤモヤしながら、待ち続けていた。



YoreYoreを考えた時点で頭にあった「Envyの原案」



正直、村岡君が、ヤルキスティックを制作している
そんな噂を聞いたときには、既に物が出来ていて、

「ぇ・・・せめて、なに作るかは・・スタッフ内では情報共有させてほしい・・・」

自分はメテオストライクの後、バイブレーション、そして表層ペンシルと
そういう順序で、ルアーの制作を考えていた。

実際、YoreYoreはボトムから中層までを意識した「ジグミノー」
そのま逆を、考えていないわけはなく、
形もほぼ、いまのEnvyと何ら変わりない物が、当時ラフで書いてある。


お蔵入りか…


自信があっただけに、ヤルキスティック制作を勝手にしていた
当時の担当者と当時のOEM工場担当には、かなり食ってかかった記憶もある。

でも、村岡君のそれこそ「やる気」がかなり高く、自信に充ち溢れていたらしいので
それであれば、任せよう。
そのヤル気に、かけてみよう!そういう思いが、当初あった。


それから数年経ち


彼が某ブランドでペンシルをプロデュースするのが決定し
邪道では「ヤルキ」のレンジ&動きのみなんだ・・・

少し残念・・そんな気持ちと、反面よかった・・・
そういうわけのわからない気持ちになり

Envyを制作する踏ん切りがついた瞬間だった。


オールマイティーに使える表層ペンシル


自分のルアー制作信念には。出来るだけオールマイティー
パイロットルアーにも成りえるように作ること。
そんな気持ちがあって、単調な物を作りたくない一心で、いろんな要素を取り入れる癖がある。

もしかしたら・・それはそれ・・これはこれ・・
そういう感じで発売すれば、今よりも5種類ぐらいは
発売ルアーが増えていたのかもしれないが、細分化する事で良い部分もあるのかもだが、
ルアーの玉数が増えれば、持ち運びに馬鹿みたいな数をBOXに入れなくてはならないし
無駄な経費、というか・・おこずかいには普通限界がありますからね・・

自分なら、一個で5個おいしい!
そんなルアーのほうが、ユーザー目線であれば有難いのかなと。

それに、自分がいつも口癖のように言う

「ユーザーさんのアングラースキルをあげたい」


その為には、細分化したルアーよりも
仕様範囲の広いルアーのほうが、確実にスキルアップ出来ると思っているからだ。

またこの辺は…いつか・・・お話します。

その気持ちで作った、昔の自分が考えたルアー
それがEnvyシリーズ

今集中的に使用しているルアーですが

無理やり使っているわけではなく


「使いやすい」



ただこれだけの事。


自分の好きなシャローエリアをうまくトレースするには、持って来いのルアーで
しかも、頭も振りながら、ウォブンロールをし、うまく水を撹拌させてくるため
アピール度も強い。
もちろん
リトリ―ブ方法では、スプラッシュを挙げることもできるので
今の所、これ以上の表層系細身ペンシルは自分の中では無い。


普通の細身のペンシルよりも撹拌率が高いと言える要素は

口部分のカップにある。
普通はペンシルであれば、ラインアイ付近は、水をかわせる様にツルんとした
構造が多い中、Envyはポッパーのように口を凹ませて水を掴むように仕上げている。

これにより、水は撹拌率が高くなり、より魚へアピールする事が出来るというわけだ。


バチ抜けだけではない


どうしても、このタイプの概念として
バチ抜けだけの使用をする人が多いのだが、Envyに関しては

「バチ抜けも!」

が、正解と覚えておいてほしい。

何のために、頭から入り蛇行系の動きをさせているのか・・・
バチ抜けだけでの使用であれば…
良い型悪いが・・割り箸におもり貼って、バランスとって、ツーっと引くだけでも釣れる。。

バチ抜けにも蛇行引き波は劇的に効果はあるが
どんな状況下においても、表層意識したターゲットには意味があるという事を
覚えておいてほしい。



隠しに隠したプロト



とにかく、釣れる・・・劇的に・・圧倒的に違う


そう確信した、初秋の釣り。


完成を遂げたのは、島根県中海にある某水路

そうルアーマガジンのDVDでも紹介した時である。




まだ、この時点では、金型もなく、ワンオフで仕上げていたEnvyだったが
DVDを見て頂けた方はご存じだとは思うが、60~70オーバーが爆裂するシーンがある。

ほぼすべてEnvy。

DVDではカットされた部分もあるが、正直ほかのルアーを入れてしまう事で
せっかく表層を意識しているターゲットを、下に目線を落とさせることで
意識が散漫になり、連発しなくなり、結果タフって釣れなくなってしまう。

そういう感じになったのも事実で

きっとEnvyのみ使用して釣り続けていれば後10~15本はキャッチできたであろう雰囲気だった。



そして完成させた金型で仕上げた発売前のEnvy105









周りのアングラーが苦戦する中、プロトのEnvy105で爆裂させた2年前
地元で、1本良いのが釣れた・・そんな話を聞くなか
自分たちメンバーは、Envyで一人頭5~7本と恐ろしい釣果を叩き出す事が出来た。








ただ、これを他人に伝えるのは、本当に難しい。


発売から1年と4カ月
やはりバチ抜けの時期には使ってくれるが、YoreYoreの表層バージョンとして
使用してくれる人は、まだまだ少ない。。。


先日
雨降り後、に河川へ出向き、Envy95#ちゃおれでアタリをとってきた。






この日メンバーと一緒に釣行していたのだが
同じように、Envy95で数本キャッチ。

自分は・・・この魚の前に、ランカークラスを障害物に切られており
悔しい思いをしていたのだが・・Envyへの確信はさらに濃く深くなった。



12の時を超えた思いのルアー



長い時を経て、ようやく世に出たEnvy

出来れば、本来の目的である「表層付近を意識したシーバス」へのパイロットルアーとして
みなさんの役に立たせたい

そんな気持ちで、今回ブログに書いてみました。






この夏、朝マズメの表層や、ナイトゲームのシャロー攻略や明暗部攻略に
是非使って頂ければなと思います。


Envyシリーズも
アングラーを育てる要素は盛りだくさん組み込んでいます。

貴方色のEnvyに染めてほしい

そんな気持ちで送りだしたルアーです。