開頭手術を受けてから
丸3年が過ぎました。

左後頭部に出来た脳腫瘍を
44歳のとき
神戸大学医学部付属病院で摘出し
それからの3年間
耳鼻科と脳神経外科両方に
定期的に検査に通っていました




それももう、今月で終わり!
ふじこ
生まれ変わって無事、3歳に♡





頭が痛くて痛くて
耳鳴りとめまいに立っていられなくて
まるで
お寺にある鐘の中に自分がいて
外からゴンゴン除夜の鐘を鳴らされ続けてる
そんな感じでした

階段を降りれなくなって
フローリングの床が
グニャグニャに曲がって見えた時
やっと
もうあかん、てなって
最初、耳鼻科に行きました

そこで告げられた診断は
〝お年頃ですね〟
つまり、更年期、ということでした。




処方されたお薬を飲んでも
ゆっくり休んで
ストレスをかけないように心がけても
症状は変わることなく増す一方で

それでも日々の仕事と家事は休めずに
合間に横になりながら
どうにかこうにかこなしました

そんな時
3か月前に偶然受けていた
人間ドックの結果が届きました

脳ドックの結果だけがD判定でした。




意味も分からず再検査に行き
再度MRIを受けた後
脳神経外科のドクターから告げられた診断は

脳腫瘍です
開頭手術を早急にした方が良い

とのことでした。

頭が真っ白になって
呆然としながら診察室を出て
夕方の人気のない病院のロビーで
大学病院への紹介状を待ちました
涙は出ませんでした
まだ、自分の身の上に起きていることやと
自覚できてなかったんと思います




帰宅してからも誰にも話せませんでした
普通に過ごしました
結局、入院直前まで子供たちには黙ってました

明日から入院するわー
しばらく帰れないから迷惑かけるけど
よろしく頼むね

息子たちは目をまん丸にして

はあ???   とだけ言いました  

朝普通に2人を学校に送り出し
その足で神戸の病院に入院しました
手術はそこ2日後で
7時間かかりました。




手術の間はまるで10分うたた寝くらいの感覚でした
でも
麻酔から覚めて数分してからは
地獄のような痛みと吐き気と震えと過呼吸で
死んでるのか生きてるのか
自分でも分からない苦しみが始まり
それが何日も続きました

幻覚と幻聴の24時間は終わりなく繰り返され
こんな苦しいなら死んだ方が良かったと
何百回も思いました
でも、私は生きてました

息子たちが私の指を握り
よぉ頑張ったな、と言ってくれたとき
生きてるんやなって分かりました


一週間過ぎた辺りで
生きてるんやなくて
私は生かされたんやな、と
思うようになりました




ベッドに横たわっているだけで
何も出来ない
何の役に立っていないそんな私でも
毎週末会いに来てくれる彼らのもとに
どんな惨めな姿でも
何もしてあげられないとしても
戻りたいと思いました
ただ、そばにいたい、と思いました
何も要らないからそばにいたい
それだけでいいと。




頭を切って一回あの世に片足を踏み入れたことで
自分にとって
本当に必要なものが何かを
知ることができたと思います

生きてるんじゃなく
生かされているとしたら
どんな自分で生きていくのか?を
痛みと恐怖と不自由さと情け無さを体感して
ようやく知り得たと思います
逆に
これほどのことを経験しなければ
捨てられない不要なモノに埋もれて
ありのままのふじこを
発見できなかったんやと思います
究極のドMです  笑




生まれ変わって3歳のふじこは
頑張らないことを頑張れる子になりました
どんな惨めで情けないふじこでも
ちゃんと愛されて助けてもらえることを知りました
この3年は
やさしくてあったかくてゆるくて
豊かさ溢れる世界で生きて来れました

哀しいことや辛い別れも時には起こるけれど
それでも私は愛の世界に在ることを
きっと忘れることはもうありません




そんなことを
大切な人たちとシェアしながら
元気に4歳になりたいです🍀