今から5年前の夏。
ドイツW杯の悲しみから冬の時代を迎えていたサッカー界に明るいニュースが舞い降りた。
「調子乗り世代」と名付けられた彼らの活躍は、サッカーを知らない人をも楽しくさせる。
そんな不思議な魅力を放っていたのだと思う。
当時、私は前年のW杯に失望したまま、それらの話題は溢れかえる日々の情報のひとつに過ぎず、さほど気に留めることもなかった。
数年後、こんなにも彼らの姿に心を動かされるというのに。
ドラマチックな試合展開に翻弄されながら、涙に散ったカナダの記憶。
舞台は翌年の北京五輪へ移るも、後悔しか残らなかった。
「友情の塊のようなチームだった。」
内田選手がそう例えるように、映像や記録でみる彼らは
日本代表の選手というよりは、聖地・国立を目指す高校生のようだった。
底抜けに明るかったあのチームは仲間への信頼と絆で今も繋がっているんだと思う。
カナダから北京への扉は開けなかったけど、みんなそれぞれのルートで未来への扉を見つけてる。
随分遅くなったけれど、ロンドンが終わったこの夏に「もうひとつの夏」の記憶を辿っていこう。
そう思い立って寄せ集めた記録と記憶のかけら。
☆ 2007 U-20 WorldCup in Canada ☆