「僕は障害者だから、健常者のあなたには分からない」
「毎日、元気に仕事ができる人に、僕の痛みなんて分からない」
「痛みがどれだけツライものか、経験したこと無い人には分からない」
ある患者さんとの関わりの中で言われてしまいました。
でもね、この患者さん。
障害者と言っても脳梗塞後のごく軽度の不全麻痺があるだけ。
食事だって自分でできるし、杖も持たずに歩くこともできる。
なのに全て、自分でしようとせず看護師に解除を求める。
何かあれば「障害者だから」「体中が痛むから」と。
障害者という言葉にとらわれしまっている印象で。
もっと自分の「できること」に目を向けて欲しい。
そう思って関わっても、健常者の看護師には分からないと言われちゃう。
もちろん私だけじゃなくて、どの看護師が関わっても同じような発言。
また、後遺症で麻痺側の半身全体に痛みを感じるらしく。
何かあれば「痛くてできない」と言って目を背けてしまう。
でも、明らかに「痛くてもできる」んです。
ナースコールでの訪室が少し遅れると「もう自分でやったよ」と。
うーん、なかなか難しいな・・・。
私たち、患者さんに頑張ることを求めすぎてしまっているのかなぁ?
「障害者だから」「難病だから」
って言葉、よく耳にします。
でも、障害者である前に、難病患者である前に
その人はその人であって・・・。
だから、その人らしさを大切にしながら
「できるADL」と「しているADL」が合致する
最大限に自立した生活を送ってほしい。
でも、そう思うのは私たち看護師のエゴなんでしょうか?
「あなたには分からない」
久々に患者さんから言われた言葉。
なんだかグサッと胸に刺さりました・・・。