2015年8月読書メモ | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

クラウドファンディングなんて無縁だと思っていたが、雑誌「アニメスタイル」季刊化支援プロジェクト は投資ではなくて、純然たる応援として活用してみました。今から10月の刊行が楽しみ。


今月は読書不作―というより、市場の乱高下を眺めている方が余程楽しいし、まだ当面楽しめそう(アルゴ暴走で上下の値幅が大きすぎて、これでレバ取引しているヒトは釘付けで他のことが手に付かないのでは?)。VIX連動商品として仕込んでいた1552:VIX先物短期指数(正確にはVXX連動)が薄利ながら売却資金回収できたのは( ̄ー ̄)ニヤリ 


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アニメスタイル2号で押井守氏へのInterviewで、押井監督がコアなファン向けに閉じた業界なんて行き詰まるという苦言を呈したのに対し、そうであったとしても技術の進歩(この際には作画や演出が念頭)を重視していると小黒編集長が応じていたのを思い出します。どうやら(3D)CG作画、ロトスコープなどアニメ制作において大きな技術革新が始まりつつある模様(…模様というのはアニメ視聴本数は一桁しか見ていない身空なので)。それだけいっそう「SHIROBAKO」特集が熱く感じます。

作家の原稿料/八木書店古書出版部

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この本の価値は年表編にあると言っても過言ではないのでは?詩人なのにお金のことばっかり書いている作家を知ると、また詩の味わい深さも増すカモ。以下年表編よりいくつか抜粋メモ。
昭和24年
花森安治は「暮しの手帖」が昭和24年6号で47,000部を超え黒字となったので、それまでの全執筆者に手紙とともに500円ずつお礼の形で送った。昭和26年の暮にも同じことをした。するとある日、血相を変えた男が訪れ「馬鹿にするな。筆一本であちこちから貰い仕事をしているとはいえ、乞食ではないんだ。金を恵んでもらうほど落魄れてはいないんだ」という。花森は純粋に感謝の意味で送ったと説明していた。その人は鎌倉在住の高見順だった。

昭和25年3月

新太陽社「モダン日本」はデフレ政策が浸透してくると赤字に転落、40人居た社員は吉行淳之介と津久井征章氏の二人となった。社長の牧野英二は、原稿料を払って原稿をとるぐらいなら誰だってできる。金を払わないで原稿をとってくるのが本当の編集者だと放言。

昭和28年頃

坂口安吾の妻三千代の回想。安吾は原稿料が入るとお金を1枚1枚キレイなお金とキタナイお金に分け、キタナイ方を私にくれ、ピン札は書斎の引き出しに入れる。私はお金がなくなって貰いに行くと引き出しから出してくれ、そこが無くなると本棚に並んでいる本からピン札を出してくれる。私は気の毒になって「使ってしまうのはもったいないくらいね」と言い訳をする。