2017年2月読書メモ | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

 

 

労働問題というのは、このブログでも嘗て熱心にあれこれ蒐集と要約を施していたが、いざ自身が渦中になると冷静に振る舞うことは、責任感とのグラデーションで難しくなる―。結局、官邸主導で「働き方改革」が推進され、その中で電通のような大企業が血祭りにあげられることで外部環境の変化に巻き込まれるという或る種の上からの改革により今月から劇的に改善しつつある。

 

怪書探訪 怪書探訪
 
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私のような単なる濫読家が読書を趣味と言うには烏滸がましい気持ちにさせられる一冊。これまでもそしてこれからも1mmも掠ることがなさそうな作家・書籍群がこれでもかと出てきて幻惑させられる。「痕跡本」「満州刊行本」と呼ばれるジャンルなど書の楽しみ方を改めて知らされ失って久しい蒐集する喜びが仄かに疼くものが感じさせられた。

エセ科学批判系の何かもむか~しそれなりに考えた時期があるが、真面目な集大成的書籍(心理学と銘打っているが心理学に限定されない)。

行政行為という名の下に独立王国の体裁の入管政策を巡る血も涙もない事例集―いずれNEWS番組投稿ネタとして判例集を活用予定。

老乱 老乱
 
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結局、過程的介護・医療に戻った今、老後とはそれまでの人生の総決算たるということを突きつける(財産だけでなく家族関係も含め)。高齢者の運転や、徘徊行方不明事案まで時事ネタを綺麗に折り込みつつも高齢者と家族の双方の視点から「老後」問題を己が身にふりかかることとして考えさせる。久坂部先生の長編小説が昨今「最期」優しくなった(救いがある=あっさり死ねる)のが不満といえば不満。