本日は、午前中に裁判の打合せのため、有楽町線の小竹向原まで行ってきました。



有楽町線の池袋駅から先というと、どうしても氷川台駅と少年鑑別所を思い出してしまいます。つい最近までは、頻繁に当番弁護(当番日に被疑者から弁護の依頼があった場合に接見に行く制度)で少年から弁護依頼があり、受任することがよくありました。



成人の場合、起訴猶予という制度があり、検察官の裁量で起訴されない場合もあるのですが、少年の場合、全件送致主義といって、すべて家庭裁判所に送致されることになっています。このため、逮捕・勾留されている少年は、ほとんどが観護措置を取られ、少年鑑別所で生活することになります。



鑑別所の往復は正直言って結構大変で、頻繁に通っていると他の仕事に影響が出てしまいます。しかし、少年は可塑性に富むといいますが、まさにそのとおりで、頻繁に通って真剣に語り合えば、徐々に私を信頼し、表情も柔らかくなっていくのです。大変ですが、とてもやりがいを感じる仕事でした。


残念ながら、最近は弁護士が増えたせいか、少年当番の担当日に当たることも少なくなり、また担当日に接見依頼がくることも少なくなってしまいました。しかし、今でも有楽町線で池袋駅を越えると、あのときの彼らは今どうしているのだろうと、考えずにはいられません。立派に更生して社会に貢献していることを祈るばかりです。



事務所からの風景
20.12.1