数カ月働いたスナックでのバイトもようやく終わった。

しばらく、休んでいた夜学に通うことにした。

学校に行くと、妙子ちゃんが私が通学して来ることを心待ちしていたようだった。彼女とは2回目の夜学ということもあってか、急速に仲良くなっていった。

 

千春は、もうすでに学校に来ていて、もうすぐ家から出て一人暮らしをするという。両親も認めたということなので、良かったねと喜んだ。

妙子ちゃんとは、夜学が終わると近隣の喫茶でお茶を飲んで話すという時間ができた。彼女が言うには、家に帰っても妹だけしかいないからという。確か、お母さんは水商売の仕事をしていると聴いていた。

でも、妙子ちゃんは、真面目を判で押したような人だからお母さんは何の心配もないだろう!仕事だって、昼間は会社員なわけだし!

それから、まもなくして、私と妙子ちゃんの行動が目立ったのだろうか?!3年生の男の先輩2人が私たちに声をかけてくるようになった。

 

ひとりの先輩はシルビアの車に乗って通学しているので、帰りはいつも自宅の近所まで送ってくれる。毎日が楽でいいね!と、妙子ちゃんと目配せをしていた。

 

妙子ちゃんの人生がこのシルビアに乗る男によって、大きく変わっていってしまうのである。