兄貴Aさんは、今日、私に私の親御さんに挨拶しておいた方が良いというので、私は自宅に電話をして予定を聴いた。

両親は日曜日がいいということで、今週の日曜日に行くことが決まった。

 

日曜日の当日になると、兄貴Aさんの車で兄貴Aさんと翔・私・長女の4人で我が家の実家に向かうことになった。

我が家に着くと、実家には父と母が待っていた。

私は穴があったら入りたい心境で、この日を迎えた。両親に最悪対して申し訳なてという気持ちばかりだった。

 

兄貴Aさんは、私の両親に向かって「このたびは、お嬢さんを翔の

彼女として私は認めましたので、今後ともどうぞよろしくお願い致します」と、丁重に伝えた。父も母も取り敢えず挨拶をしてから、皆に特上のお寿司をお寿司屋に頼んだ。兄貴Aさんと両親は、ごく普通の世間話をしていた。

 

長女は我が家の家は60坪あるので、庭に出て、喜んで走り回っていた。

 

帰る頃になると、私はこれから兄貴Aさんの自宅に翔と住まなければならないことを考えると、悔やんでも悔やみきれなかった。

 

実家を出ると、母が私の手を取って「身体には気をつけるのよ!」と言って泣いていた。私も思わず泣いてしまい、このまま実家に残りたい思いが強かった。本当は、翔となんか一緒にいたくない!実家にいたい!父と母と別れるのは辛いんだ!なんて、馬鹿な娘なんだろうと涙があとからあとから、溢れ出して来てしまう。

 

さようなら!お母さん!パパ!逃げられるのなら、逃げたい!

そんな悲しい気持ちで、実家を後にした。