皮膚科に行ってから、2週間経つので今度こそ、私はひとりで行こうとしていた。しかし、兄貴Aさんは許してはくれない!また、翔の運転する車に乗って病院に行くことになった。

 

まだ、皮膚炎は治ってはいない。診察医は完治するには3か月~6か月位かかると言っていた。痒みと痛みで、楽に寝れることができない。2週間目に診察医に診てもらうと、まだまだ時間が必要ですねと言われてしまった。事務所に寝泊まりしたりする人たちは、誰一人として、私と同じ症状になっている人はいない。

 

姐さんも寝泊まりすることもたまにあるが、まったく何も症状は出ないらしい。ここのひとたちと私はいかに違う生き方をして来たからかもしれない!こんな不衛生な部屋には私は暮らせない。

 

皮膚科の診療も終わり、薬も受け取ったが私は何故か、今日はどうしても兄貴Aさんの自宅に帰る気持ちがなくなってしまった。

 

もう、皮膚炎にもなるし外出も監視付きだし、自由がない!飲みにも気楽に行けないなんて!翔にどうしても私は帰りたくないから、ひとりで帰ってほしいと頼んだ!翔は兄貴Aさんに怒られるから、一緒に帰ろうと言う。私は翔のその言葉が引き金になってしまい、思いを爆発してしまう!

 

 

私は、こんな極道の世界なんかに入りたくはなかったんだよ!翔が電話して来たけれど、一度だけ会って別れようと思っていたのに話が大袈裟になってしまって、kさんにも伝わり、行きたくはなかったのに兄貴Aさんの自宅に連れて来られてしまったんだよ!

 

 

私は本当は夜学に通っていたんだ!だから、夜学に通いたかったんだよ!極道の世界なんて入りたくはなかったんだよ!だから、私が実家に帰るのを認めてよ

 

 

!翔は翔で、極道の世界で成りあがっていけばいいじゃない!  すると、翔は「極道の世界に入ったのは、お前の責任なんだよ!俺だって、極道の世界なんかに入りたくなかったよ!でももお前はヤクザを頼んで、俺を脅しただろうよ!だから、こっちも負けてられねえから、仕方なく極道の世界に入ったんだよ!お前の勢なんだぞー」

 

 

翔も言いたい放題言ってきた。しかし、私は今日は兄貴Aさんのところには戻る気持ちはなかった。こんな気持ちのときは、お酒でも飲んで現実を忘れたい!

 

翔は、私が歩く後をいつまでも着いて来た。